江戸川区南篠崎町にあるキリスト教会です

日本バプテスト連盟 篠崎キリスト教会

2005年2月16日  ローマ16章  最後の挨拶と勧告

投稿日:2019年8月21日 更新日:

1.最後の挨拶

・手紙を結ぶに当たり、パウロはローマ教会の人々に挨拶を送る。最初はこの手紙を持参するフェベに対する親切なとりなしの願いである。
−ローマ16:1-2「ケンクレアイの教会の奉仕者でもある、私たちの姉妹フェベを紹介します。どうか、聖なる者たちにふさわしく、また、主に結ばれている者らしく彼女を迎え入れ、あなたがたの助けを必要とするなら、どんなことでも助けてあげてください。彼女は多くの人々の援助者、特に私の援助者です」。
・コリントで彼を助けてくれたプリスカとアキラが今ローマにいる。彼らに対する挨拶が続く。手紙から推測されるのは、ローマ教会は会堂があったわけでなく、信徒の家に集まって礼拝を持っていたということである。
−ローマ16:3-5「キリスト・イエスに結ばれて私の協力者となっている、プリスカとアキラによろしく。命がけで私の命を守ってくれたこの人たちに、私だけでなく、異邦人のすべての教会が感謝しています。また、彼らの家に集まる教会の人々にもよろしく伝えてください。」
・教会は会堂ではない。主の名によって人々が集まれば、そこが教会である。現在でも、家庭集会が発展して教会となる場合が多い。また、祈祷会で共に祈ることは、教会の大きな働きの一つである。
−マタイ18:19-20「どんな願い事であれ、あなたがたのうち二人が地上で心を一つにして求めるなら、私の天の父はそれをかなえてくださる。二人または三人が私の名によって集まるところには、私もその中にいるのである。」
・ローマ教会にはかってパウロと労苦を共にした多くの人々がいた。パウロは3年後に囚人としてローマに行き、その人々と再会する。神の摂理の不思議さがここにある。
−使徒行伝28:15-16「ローマからは、兄弟たちが私たちのことを聞き伝えて、アピイフォルムとトレス・タベルネまで迎えに来てくれた。パウロは彼らを見て、神に感謝し、勇気づけられた。私たちがローマに入ったとき、パウロは番兵を一人つけられたが、自分だけで住むことを許された」。
・ルフォスと母の記述も、神の業を示している。ルフォスの父、クレネ人シモンはかってイエスの十字架を無理に担がされた人であった。29年後の紀元59年には、その妻と子がクリスチャンとなり、今はローマの教会にいる。
−マルコ15:21「そこへ、アレクサンドロとルフォスとの父でシモンというキレネ人が、田舎から出て来て通りかかったので、兵士たちはイエスの十字架を無理に担がせた」。
−ローマ16:13「主に結ばれている選ばれた者ルフォスおよびその母によろしく。彼女は私にとっても母なのです」。

2.ローマ教会への最後の勧告

・ローマ教会の中にも、異なった福音を宣べ、教会を混乱させる動きがあった。パウロは警告を繰り返す。
−ローマ16:17-18「兄弟たち、あなたがたに勧めます。あなたがたの学んだ教えに反して、不和やつまずきをもたらす人々を警戒しなさい。彼らから遠ざかりなさい。こういう人々は、私たちの主であるキリストに仕えないで、自分の腹に仕えている。そして、うまい言葉やへつらいの言葉によって純朴な人々の心を欺いているのです」。
・教会に集まる人々は生い立ちを異にし、信仰の経歴も異なる。信仰の多様性の中にあって、一つの教会を形成する。自分の腹に仕える=自分の義を主張することをやめるためには、キリストの十字架を共に仰ぐしかない。
−ローマ14:15「あなたの食べ物について兄弟が心を痛めるならば、あなたはもはや愛に従って歩んでいません。食べ物のことで兄弟を滅ぼしてはなりません。キリストはその兄弟のために死んでくださったのです」。
・イエスは「教会の中には良い麦も出るし、悪麦もでる。その時、悪麦を抜くな、良い実も共に抜く=教会全体が崩壊する可能性がある。それは神に任せよ」と教えられた。
−マタイ13:24-30「天の国は次のようにたとえられる。ある人が良い種を畑に蒔いた。人々が眠っている間に、敵が来て、麦の中に毒麦を蒔いて行った。芽が出て、実ってみると、毒麦も現れた。・・・主人は言った『いや、毒麦を集めるとき、麦まで一緒に抜くかもしれない。刈り入れまで、両方とも育つままにしておきなさい。刈り入れの時、まず毒麦を集め、焼くために束にし、麦の方は集めて倉に入れなさいと、刈り取る者に言いつけよう』」
・教会も人の集まりであり、常に一致を乱そうとする動きが出る。その人を裁くな、神が裁いて下さるとパウロも繰り返す。教会は裁く場ではなく、とりなしの祈りを行う場だ。
−ローマ16:19-20「あなたがたの従順は皆に知られています。だから、私はあなたがたのことを喜んでいます。なおその上、善にさとく、悪には疎くあることを望みます。平和の源である神は間もなく、サタンをあなたがたの足の下で打ち砕かれるでしょう。私たちの主イエスの恵みが、あなたがたと共にあるように」。

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