今週の説教
2025年1月19日説教(マタイ5:43-48、敵を愛しなさい) 宣教:鬼澤神学生
⭕️イエスは身を削って人々を癒された ・イエスがこの地上で行われた「癒し」の業を、私たちはどう受け止めるべきでしょうか?
イエスの生涯を見ると、彼が人々の病や苦しみに深く寄り添い、身を削るようにしてその痛みを共有された姿が浮かび上がります。しかし、それは単なる肉体の病を癒す奇跡の連続ではありませんでした。むしろ、その背後には「神の国」の到来を告げる深いメッセージが隠されているのです。
ガリラヤで始まった癒しの働き
・イエスが宣教を始められた場所は、「異邦人のガリラヤ」と呼ばれたガリラヤ地方でした。この地は、エルサレムの人々から軽蔑され、「暗闇」や「死の陰」の地とさえ見なされていました。しかし、イエスはあえてその地を選び、こう宣言されたのです。「悔い改めよ、天の国は近づいた」(マタイ4:17)。
・この「天の国」とは、単に未来の楽園ではありません。それは、今ここにおいて神の支配が始まったことを意味しています。そして、その支配が目に見える形で表されたのが、イエスが行われた癒しの業でした。盲人の目を開き、足の不自由な人を立ち上がらせ、皮膚病を患う人々を清め、悪霊に取りつかれた人々を解放する ...