今週の説教
2024年10月6日説教(エレミヤ1:1-10、エレミヤの召命)
1.エレミヤの召命 ・10月、11月はエレミヤ書から御言葉を聞いていきます。エレミヤは国の滅亡を見つめた預言者です。紀元前587年、ユダ王国はバビロニア軍の攻撃を受けてエルサレムが陥落し、神殿は崩壊し、王は殺され、国は滅亡します。国の滅亡を見た人々は呆然として、これから何をすれば良いのか、もう何の希望もないのか、と廃墟の中で嘆きました。ちょうど、私たちの祖父母や両親が昭和20年8月15日の敗戦を廃墟の中で知って、呆然としたように、です。 ・ユダ王国繁栄のしるしであった都エルサレムは焼け野原になり、国の指導者たちは数千キロも離れた異国バビロンの地に捕囚として連行され、信仰の象徴であったエルサレム神殿は破壊されました。なぜ、神はこのような災いを与えられたのか、自分たちは神の選びの民と言われていたではないか、生き残った自分たちはこれからどうすれば良いのか、呆然と佇む人々に与えられた書が、エレミヤの弟子バルクの編集したエレミヤ書です。そのエレミヤ書は、絶望の底にあった人々を慰め、励まし、もう一度立ち上がる力を与え、やがて国家再建の原動力になっていきます。 ・今日はエレミヤ書1章を読みますが、書 ...