今週の説教
2025年3月30日説教(マタイ25:31-46、この小さき者に)
1.すべての民族を裁く ・マタイ福音書では24章から「終末(世の終わり)」の出来事の記事が展開されます。まず神殿の崩壊が語られ(24:2)、世の終わりのしるしが語られ(24:15~)、準備をしない者は滅ぶ(24:36~)との警告が語られます。25章では「花婿の到来を待つ十人の乙女の喩え」(25:1-13)、「主人不在中の僕の心構えタラントンの喩え」(25:14-30)が語られ、その締めくくりとして最後の審判の物語が語られていきます(25:31-46)。初代教会を支えていたのは、「再臨のイエスが再び来られ、神の国が来る」との期待です。その終末にどう備えるかが譬えの背景にあります。イエスは生前繰り返し、私は再び来ると語っておられました(マルコ13:24-27他)。初代教会の人々は全てを捨てて共同生活を行い、終末、神の国の到来を待ちました。しかし、いくら待ってもその日は来ない。「主の再臨はないではないか」という疑念が人々の心に出てきます。その人々にペテロは語ります「ある人たちは、遅いと考えているようですが、主は約束の実現を遅らせておられるのではありません。そうではなく、一人も滅びないで皆が悔 ...