江戸川区南篠崎町にあるキリスト教会です

日本バプテスト連盟 篠崎キリスト教会

2004年8月11日  ヨハネ18:1−14  イエスの捕縛

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1.ゲッセマネにて

・弟子たちに語り終えられると、イエスは弟子たちを連れてゲッセマネに向かわれた。祈るためである。
―ヨハネ18:1「こう話し終えると、イエスは弟子たちと一緒に、キドロンの谷の向こうへ出て行かれた。そこには園があり、イエスは弟子たちとその中に入られた。」
・その場所はイエスが祈るためにしばしば来られた場所であり、裏切ったユダもよく知っていた。イエスは十字架を避けずに、むしろ進んで捕らえられるためにそこに行かれた。
―ヨハネ18:2「イエスを裏切ろうとしていたユダも、その場所を知っていた。イエスは、弟子たちと共に度々ここに集まっておられたからである。」
・そこにユダがローマ兵や神殿兵士を案内してきた。イエスは民衆に熱狂的に迎えられた預言者であり、当局は騒乱の可能性があると見て、多くの兵士達を遣わしたのであろう。
―ヨハネ18:3「ユダは、一隊の兵士と、祭司長たちやファリサイ派の人々の遣わした下役たちを引き連れて、そこにやって来た。松明やともし火や武器を手にしていた。」
・イエスは彼らの前に自らを示され、誰を探しているのかと言われ、「ナザレのイエスだ」という答えを聞くと「私がそうだ」と言われた。ここでも、イエスが自ら捕縛されたことをヨハネは証言している。
―ヨハネ18:4-5「イエスは御自分の身に起こることを何もかも知っておられ、進み出て『だれを捜しているのか』と言われた。彼らが『ナザレのイエスだ』と答えると、イエスは『私である』と言われた。」
・イエスは「私は逃げ隠れはしないから、弟子たちは去らせなさい」と、弟子たちを守ろうとされた。
―ヨハネ18:7-8「『だれを捜しているのか』と重ねてお尋ねになると、彼らは『ナザレのイエスだ』と言った。すると、イエスは言われた。『私であると言ったではないか。私を捜しているのなら、この人々は去らせなさい』」
・ペテロは剣を取り、大祭司の手下に切りつけて耳を切り落とした。イエスはこの手下の耳を癒し、ペテロに剣を収めよと言われた(ルカ22:50-51)。十字架は必然の出来事であり、暴力で避けるべき出来事ではない。私たちも苦難に出会う時、「これは父が下さった杯」としてそれを受入れた時、苦難からの道が開ける。
―ヨハネ18:11「剣をさやに納めなさい。父がお与えになった杯は、飲むべきではないか。」

2.十字架の必然性

・イエスは避けようと思えば、十字架を避けることが出来たが、そうされなかった。十字架は「受難」と言う消極的な出来事ではなく、能動的な「自らの身の引渡し」であった。
―ヨハネ10:18「だれも私から命を奪い取ることはできない。私は自分でそれを捨てる。私は命を捨てることもでき、それを再び受けることもできる。これは、私が父から受けた掟である。」
・何故イエスは十字架を積極的に受容されたのか。それは神から離されている人々を購うためであった。
―マルコ10:45「人の子は仕えられるためではなく仕えるために、また、多くの人の身代金として自分の命を献げるために来たのである。」
・罪は購いとられねばならない。旧約の人々は犠牲を捧げることによって、自らの罪の赦しを求めた。
―レビ記1:3-4「牛を焼き尽くす献げ物とする場合には、無傷の雄をささげる。奉納者は主に受け入れられるよう、臨在の幕屋の入り口にそれを引いて行き、手を献げ物とする牛の頭に置くと、それは、その人の罪を贖う儀式を行うものとして受け入れられる。」
・神と人との契約(神の戒めを守ることによる救い=人間の力による救い)が破綻した以上、赦しは神の側からの恵み以外にはない。神は一人子を自ら殺すことによって、人々を赦そうとされた。それが十字架である。
―ローマ5:6-8「実にキリストは、私たちがまだ弱かったころ、定められた時に、不信心な者のために死んでくださった。正しい人のために死ぬ者はほとんどいません。善い人のために命を惜しまない者ならいるかもしれません。しかし、私たちがまだ罪人であったとき、キリストが私たちのために死んでくださったことにより、神は私たちに対する愛を示されました。」
・十字架を通して、古い契約が破棄され、新しい契約が結ばれた。十字架はその契約証書なのである。
―コロサイ2:13-14「肉に割礼を受けず、罪の中にいて死んでいたあなたがたを、神はキリストと共に生かしてくださったのです。神は、私たちの一切の罪を赦し、規則によって私たちを訴えて不利に陥れていた証書を破棄し、これを十字架に釘付けにして取り除いてくださいました。」

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