江戸川区南篠崎町にあるキリスト教会です

日本バプテスト連盟 篠崎キリスト教会

2007年6月6日祈祷会(ヨハネ黙示録9章、裁きが行われる)

投稿日:2019年8月21日 更新日:

1.第五のラッパが吹かれた

・七人の天使たちがラッパを吹き始め、第一のラッパでは地の1/3が焼け、第二のラッパでは海の1/3が血に変わった。第三のラッパでは川の水の1/3が飲めなくなり、第四のラッパでは、天体の1/3が光を失った。第五のラッパが吹かれると、地下に通じる穴が開かれ、地下に住む悪霊たちが出てきた。第一の悪霊はいなごであった。
−黙示録9:1-4「第五の天使がラッパを吹いた。すると、一つの星が天から地上へ落ちて来るのが見えた。この星に、底なしの淵に通じる穴を開く鍵が与えられ、それが底なしの淵の穴を開くと、大きなかまどから出るような煙が穴から立ち上り、太陽も空も穴からの煙のために暗くなった。そして、煙の中から、いなごの群れが地上へ出て来た。このいなごには、地に住むさそりが持っているような力が与えられた。いなごは、地の草やどんな青物も、またどんな木も損なってはならないが、ただ、額に神の刻印を押されていない人には害を加えてもよい、と言い渡された」。
・パレスチナにおいていなごは破壊の象徴であり、地の食物を食い尽くし、人を飢餓に追い込む恐ろしい災いである。
―出エジプト記10:15「いなごが地の面をすべて覆ったので、地は暗くなった。いなごは地のあらゆる草、・・・木の実をすべて食い尽くしたので、木であれ、野の草であれ、エジプト全土のどこにも緑のものは何一つ残らなかった」。
・いなごは軍馬のように猛々しく、ギリシア語でアポリオン(破壊者)と呼ばれた。キリスト教徒を迫害したローマ皇帝ドミテイアヌスは自らをアポロ神と呼ばせた。全てを食い尽くすローマ皇帝の姿をヨハネはいなごに例えている。
−黙示録9:7-11「いなごの姿は、出陣の用意を整えた馬に似て、頭には金の冠に似たものを着け、顔は人間の顔のようであった。・・・いなごは、底なしの淵の使いを王としていただいている。その名は、ヘブライ語でアバドンといい、ギリシア語の名はアポリオンという」。
・戦前の中国大陸において、日本軍は蝗軍と呼ばれた。蝗軍=皇軍=いなごの軍、三光(殺し尽くし奪い尽くし焼き尽くす)の軍隊として恐れられた。いなごは災いの象徴なのだ。
−ヨエル1:4「かみ食らういなごの残したものを、移住するいなごが食らい、移住するいなごの残したものを、若いいなごが食らい、若いいなごの残したものを、食い荒らすいなごが食らった」。

2.第六のラッパが吹かれた

・第六のラッパが吹かれると、ユウフラテス川につながれていた四人の天使が解き放たれ、彼らに人間の三分の一を殺す権能が与えられた。
−黙示録9:13-15「第六の天使がラッパを吹いた。すると、神の御前にある金の祭壇の四本の角から一つの声が聞こえた。その声は、ラッパを持っている第六の天使に向かってこう言った『大きな川、ユーフラテスのほとりにつながれている四人の天使を放してやれ』。四人の天使は、人間の三分の一を殺すために解き放された。この天使たちは、その年、その月、その日、その時間のために用意されていたのである」。
・ユウフラテス川は当時のローマ東境である。パルテアの騎馬軍団がローマ領内に侵略し、多くの国民が殺される幻をヨハネは見た。第五のラッパはローマ軍による略奪、第六のラッパは反ローマ軍の侵攻を意味するのであろう。
−黙示録9:16-18「その騎兵の数は二億、私はその数を聞いた。私は幻の中で馬とそれに乗っている者たちを見たが、その様子はこうであった。彼らは、炎、紫、および硫黄の色の胸当てを着けており、馬の頭は獅子の頭のようで、口からは火と煙と硫黄とを吐いていた。その口から吐く火と煙と硫黄、この三つの災いで人間の三分の一が殺された」。
・悪霊の最たるものはサタンと結びついた国家権力である。ヨハネは13章で、底なしの淵から、一匹の獣が現れるのを見る。9章のローマ帝国はいなごに例えられ、13章では獣として描かれている。
−黙示録13:1「私はまた、一匹の獣が海の中から上って来るのを見た。これには十本の角と七つの頭があった。それらの角には十の王冠があり、頭には神を冒涜するさまざまの名が記されていた」。
・私たちは人間の三分の一が殺されるというヨハネの記述を、荒唐無稽と笑えない。20世紀は戦争の世紀と呼ばれた。人間は大量殺戮を繰り返してきた。それにもかかわらず、人は悔い改めることをしない。
−黙示録 9:20-21「これらの災いに遭っても殺されずに残った人間は、自分の手で造ったものについて悔い改めず、なおも、悪霊どもや、金、銀、銅、石、木それぞれで造った偶像を礼拝することをやめなかった。このような偶像は、見ることも、聞くことも、歩くこともできないものである。また彼らは人を殺すこと、まじない、みだらな行い、盗みを悔い改めなかった」。
・天上の鷲は悔い改めることの出来ない人の姿を見て「ウーアイ、ウーアイ」と泣く。新共同訳は「不幸だ、不幸だ」と訳すが、韓国語のアイゴーがもっともふさわしいと言われる。
−黙示録8:13「また、見ていると、一羽の鷲が空高く飛びながら、大声でこう言うのが聞こえた『不幸だ、不幸だ、不幸だ、地上に住む者たち。なお三人の天使が吹こうとしているラッパの響きのゆえに』」。

-

Copyright© 日本バプテスト連盟 篠崎キリスト教会 , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.