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日本バプテスト連盟 篠崎キリスト教会

2007年5月30日祈祷会(ヨハネ黙示録8章、第七の封印が開かれる)

投稿日:2019年8月21日 更新日:

1.第七の封印が開けられた

・最後の封印が開かれると、七人の天使がそれぞれにラッパを持って現れた。ラッパが吹かれるごとに災いが臨む。
―黙示録8:1-2「小羊が第七の封印を開いたとき、天は半時間ほど沈黙に包まれた。そして、私は七人の天使が神の御前に立っているのを見た。彼らには七つのラッパが与えられた」。
・その時、別の天使が香炉を持ってきて、殉教者たちの祈りに添えて香がたかれた。神の怒りである祭壇の火が香炉に満たされ、地上に投げつけられた。地上の不正が正される時が来たことをヨハネは見た。
―黙示録8:3-5「別の天使が来て、手に金の香炉を持って祭壇のそばに立つと、この天使に多くの香が渡された。すべての聖なる者たちの祈りに添えて、玉座の前にある金の祭壇に献げるためである。香の煙は、天使の手から、聖なる者たちの祈りと共に神の御前へ立ち上った。それから、天使が香炉を取り、それに祭壇の火を満たして地上へ投げつけると、雷、さまざまな音、稲妻、地震が起こった」。
・いよいよ最後の審判を告げるラッパが吹かれる。最初のラッパが吹かれると、雹と火が地上に投げ込まれた。
―黙示録8:6-7「七つのラッパを持っている七人の天使たちが、ラッパを吹く用意をした。第一の天使がラッパを吹いた。すると、血の混じった雹と火とが生じ、地上に投げ入れられた。地上の三分の一が焼け、木々の三分の一が焼け、すべての青草も焼けてしまった」。
・第二のラッパが吹かれると、火の塊が海に投げ入れられた。ヨハネは79年のヴェスヴィアス山の大噴火により、ナポリの町が火に包まれた様子を再現している。
―黙示録8:8-9「第二の天使がラッパを吹いた。火で燃えている大きな山のようなものが、海に投げ入れられた。海の三分の一が血に変わり、また、被造物で海に住む生き物の三分の一は死に、船という船の三分の一が壊された」。
・第三のラッパが吹かれると、水の三分の一が苦よもぎのようになり、多くの人が死んだ。
―黙示録8:10-11「第三の天使がラッパを吹いた。すると、松明のように燃えている大きな星が、天から落ちて来て、川という川の三分の一と、その水源の上に落ちた。この星の名は「苦よもぎ」といい、水の三分の一が苦よもぎのように苦くなって、そのために多くの人が死んだ」。
・第四のラッパが吹かれると、天体の1/3が損なわれ、昼の光が暗くなった。
―黙示録8:12「第四の天使がラッパを吹いた。すると、太陽の三分の一、月の三分の一、星という星の三分の一が損なわれたので、それぞれ三分の一が暗くなって、昼はその光の三分の一を失い、夜も同じようになった」。

2.黙示録の預言をどのように読むのか

・8-9章の災いは、出エジプト記において下された災いと酷似している。ヨハネはローマ帝国からの教会の救いを、イスラエルがエジプトから救われた開放の出来事と重ね合わせて理解している。*出エジプト記7-12章:ナイルの水が血に変わる、かえるやぶよの出現、疫病の流行、雹の害、イナゴの害、闇の出現、幼子が死ぬ過越の出来事が記載される。
―出エジプト7:4-5「私はエジプトに手を下し、大いなる審判によって、私の部隊、私の民イスラエルの人々をエジプトの国から導き出す。私がエジプトに対して手を伸ばし、イスラエルの人々をその中から導き出すとき、エジプト人は、私が主であることを知るようになる」。
・災いはいずれも1/3に限定されている。これは悔い改めを待つための猶予だ。人の犯した全ての罪は赦される。しかし、その赦しを知りながら、悔い改めない者は赦されることがない。
―マタイ12:32「人の子に言い逆らう者は赦される。しかし、聖霊に言い逆らう者は、この世でも後の世でも赦されることがない」。
・ヨハネ黙示録はローマ帝国の圧制と教会への迫害の中で書かれた。ここではローマ帝国の滅亡が予言されているのであり、その歴史的文脈での理解が必要だ。苦よもぎのロシア名は「チェリノヴイリ」、ある人々はチェルノヴイリの原発事故を聖書が予言していると読むが、明らかな誤読である。聖書はキリストの十字架と復活によって、神の裁き=人々の救いが始まったことを告げているのであり、人々に対する脅しの書ではない。
―ヨハネ5:39「あなたたちは聖書の中に永遠の命があると考えて、聖書を研究している。ところが、聖書は私について証しをするものだ」。
・ローマ皇帝は「自分を神として拝め」と強制した。大日本帝国は天皇を拝むことを強制し、ナチスはヒトラーに逆らう者を迫害した。国家が偶像礼拝を強制した時、神はこれを裁かれる。黙示録の中に偶像崇拝への戦いを読み込むことは歴史的文脈の中での理解だ。不法な状態は正される。それが審きであり、審きは滅亡ではない。
―黙示録18:2「天使は力強い声で叫んだ『倒れた。大バビロンが倒れた。そして、そこは悪霊どもの住みか、あらゆる汚れた霊の巣窟、あらゆる汚れた鳥の巣窟、あらゆる汚れた忌まわしい獣の巣窟となった』」。

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