江戸川区南篠崎町にあるキリスト教会です

日本バプテスト連盟 篠崎キリスト教会

2024年2月29日祈祷会(申命記10章、主があなたに求められること)

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1.契約の再締結

 

・モーセにシナイ山頂で契約の板が与えられた正にその時に、民はモーセの不在を怖がり、金の子牛を造って拝んだ。主はこのかたくなな民を滅ぼすと言われたが、モーセは民の赦しを求めて執り成しの祈りを行う。「この民こそ、あなたの嗣業の民ではないか」と。

-申命記9:26-29「あなたが大いなる御業をもって救い出し、力強い御手をもってエジプトから導き出された、あなたの嗣業の民を滅ぼさないでください・・・アブラハム、イサク、ヤコブを思い起こし、この民のかたくなさと逆らいと罪に御顔を向けないで下さい。我々があなたに導かれて出て来た国の人々に『主は約束された土地に彼らを入らせることができなかった。主は彼らを憎んで、荒れ野に導き出して殺してしまった』と言われないようにして下さい。彼らは、あなたが大いなる力と伸ばされた御腕をもって導き出されたあなたの嗣業の民です」。

・民は背き続けた。牧会者の役割は背き続ける民のために祈り続けることだ。パウロは背き続けたコリント教会の人々に対して、「あなたがたこそ私の推薦状だ」と述べる。

-第二コリント3:2-3「私たちの推薦状は、あなたがた自身です。それは、私たちの心に書かれており、すべての人々から知られ、読まれています。あなたがたは、キリストが私たちを用いてお書きになった手紙として公にされています。墨ではなく生ける神の霊によって、石の板ではなく人の心の板に、書きつけられた手紙です」。

・神はモーセの祈りを受け入れられ、契約の再締結を為された。執り成しの祈りは神の意思をも動かす。

-申命記10:1-2「主は私に言われた。『あなたは、前と同じように、石を切って板を二枚造り、山に登って私のもとに来なさい。また木の箱を作りなさい。私は、あなたが前に砕いた板に書かれていた言葉をその板に書き記す。あなたはそれを箱に納めるがよい』」。

 

2.神が今求められること

 

・モーセは語る「最も大切なことを思い起こせ、主はあなたを愛しておられる」のだ。

-申命記10:12-13「イスラエルよ。今、あなたの神、主があなたに求めておられることは何か。ただ、あなたの神、主を畏れてそのすべての道に従って歩み、主を愛し、心を尽くし、魂を尽くしてあなたの神、主に仕え、私が今日あなたに命じる主の戒めと掟を守って、あなたが幸いを得ることではないか」。

・主を恐れ、主を愛するとは、神に従い、その言葉に聞き従うことである。「心の包皮を切り捨てよ」。

-申命記10:14-16「見よ、天とその天の天も、地と地にあるすべてのものも、あなたの神、主のものである。主はあなたの先祖に心引かれて彼らを愛し、子孫であるあなたたちをすべての民の中から選んで、今日のようにして下さった。心の包皮を切り捨てよ。二度とかたくなになってはならない」。

・律法に従うならば割礼の意味がある。しかし、律法を破るならば、割礼は無割礼となる。人は律法によっては救われなかった。だからイエスが来られ、罪のために死なれた。その死を通して、私たちは「霊の割礼(心に施された割礼)」を受ける。

-ローマ2:25-29「あなたが受けた割礼も、律法を守ればこそ意味があり、律法を破れば、それは割礼を受けていないのと同じです。だから、割礼を受けていない者が、律法の要求を実行すれば、割礼を受けていなくても、受けた者と見なされるのではないですか。そして、体に割礼を受けていなくても律法を守る者が、あなたを裁くでしょう。あなたは律法の文字を所有し、割礼を受けていながら、律法を破っているのですから。外見上のユダヤ人がユダヤ人ではなく、また、肉に施された外見上の割礼が割礼ではありません。内面がユダヤ人である者こそユダヤ人であり、文字ではなく“霊”によって心に施された割礼こそ割礼なのです」。

・聖霊のバプテスマを受けた者は主に向かって祈り、その祈りは祈る者を「他者へと開かれた生活」へと導く。

-申命記10:17-19「あなたたちの神、主は・・・人を偏り見ず、賄賂を取ることをせず、孤児と寡婦の権利を守り、寄留者を愛して食物と衣服を与えられる。あなたたちは寄留者を愛しなさい。あなたたちもエジプトの国で寄留者であった」。

・その時、70人でエジプトに下った民が星のように数多くされた様に、あなた方は更なる祝福を受けるだろう。

-申命記 10:21-22「この方こそ、あなたの賛美、あなたの神であり、あなたの目撃したこれらの大いなる恐るべきことをあなたのために行われた方である。あなたの先祖は七十人でエジプトに下ったが、今や、あなたの神、主はあなたを天の星のように数多くされた」。

 

3.申命記10章の黙想(心に割礼を受けよ)

 

・エレミヤは「心の包皮を切り捨て、心に割礼を受けよ」と語る。(エレミヤ4:4「ユダの人、エルサレムに住む人々よ。割礼を受けて主のものとなり、あなたたちの心の包皮を取り去れ。さもなければ、あなたたちの悪行のゆえに、私の怒りは火のように発して燃え広がり、消す者はないであろう。」)

・エレミヤは古い契約は破棄され、新しい契約が結ばれると語る(エレミヤ31:31「見よ、私がイスラエルの家、ユダの家と新しい契約を結ぶ日が来る、と主は言われる」)。第一次捕囚時(前597年)にはダビデ王家は残され、神殿も無傷だった。帰る場所が残されている限り、民は改めない。エルサレム神殿が破壊され、王家が断絶し、人々は希望のかけらをも持つことが出来ない状態まで追い詰められた時、「新しい契約を結ぶ」との主の声がエレミヤに与えられた。

・旧い契約とは、イスラエルの民がエジプトから救い出された時に結ばれた契約だ。神はイスラエルを守り、イスラエル人は神の戒めである律法を守るという内容だった。しかし、旧い契約は民の不従順により破綻した。その時、新しい契約の約束が語られる(エレミヤ31:32「この契約は、かつて私が彼らの先祖の手を取ってエジプトの地から導き出した時に結んだものではない。私が彼らの主人であったにもかかわらず、彼らはこの契約を破った」)。

・エジプトから救い出され時に、神がモーセと結ばれたシナイ契約はここに破棄された。文字で書かれた旧い契約は破棄された。何故ならば、罪に囚われている人間は契約を守ることが出来ない。契約を更新しても、また人間の側から破る。救済は神の恩恵以外にはない。従って、新しい契約においては、「神が語りかけ、人が聞く」と言うこと自体が廃止され、神の意志は直接人の心に置かれる。(エレミヤ31:33「来るべき日に、私がイスラエルの家と結ぶ契約はこれである、と主は言われる。すなわち、私の律法を彼らの胸の中に授け、彼らの心にそれを記す。私は彼らの神となり、彼らは私の民となる」。

・イスラエルは「心を尽くし、魂を尽くし、力を尽くして、あなたの神、主を愛しなさい」(申命記6:5)と命じられた。しかし彼らはそうできなかった。その結果が国の崩壊だ。もはや、人間の側からの救いはない、その時、「神がその律法を人間の中におき、心に記す」(31:33)ことが起きる。エレミヤは国の滅亡、捕囚を、民の回心のためと理解している。「私はお前を正しく懲らしめる」(30:11)。人は砕かれないと悔い改めず、悔い改めなしには救いは来ない。悔い改めた時に何が生じるのか、「そのとき、人々は隣人どうし、兄弟どうし、主を知れと言って教えることはない。彼らはすべて、小さい者も大きい者も私を知るからである、と主は言われる。私は彼らの悪を赦し、再び彼らの罪に心を留めることはない」(31:34)。

・聖なる都と呼ばれたエルサレムが破壊され、神の住まう宮と崇められたエルサレム神殿も灰燼に帰し、民の多くは殺害され、生き残りの者たちもまた異国の地に散らされようとしている、その絶望の中で、「私は彼らの悪を赦し、再び彼らの罪に心を留めることはない」という神の宣言がなされている。それは一方的な、無条件の赦しだ。民は新しい契約を結ぶ準備も心構えもない。悔い改めもしていない。しかし神の側から一方的に恵みが、救済が約束されている。哲学者カール・ヒルティーは述べた「赦すとは忘れることである。赦しはするが忘れはしないというのは、赦してもいないことである」。神は人の罪を忘れられた、それが赦しなのだ。そしてこの赦しがイスラエルを回復させる原動力になった。

・ルーサー・キング牧師は語る「イエスは汝の敵を愛せよと言われたが、どのようにして私たちは敵を愛することが出来るようになるのか。イエスは敵を好きになれとは言われなかった・・・しかし、好きになれなくても私たちは敵を愛そう。何故ならば、敵を憎んでもそこには何の前進も生まれない。憎しみは憎しみを生むだけだ。また、憎しみは相手を傷つけると同時に憎む自分をも傷つけてしまう悪だ。自分たちのためにも憎しみを捨てよう。愛は贖罪の力を持つ。愛が敵を友に変えることの出来る唯一の力なのだ」(マルティン・ルーサー・キング「汝の敵を愛せよ」、1963年)。

・イエスは言われた「私があなた方を愛したように、あなた方も互いに愛し合いなさい」(ヨハネ15:12)。この言葉を私たちは言い換えよう「私があなた方を赦したように、あなた方も互いに赦し合いなさい。これが私の掟である」。「互いに愛し合いなさい」という愛は、赦しの上に立てられている。「愛し合いなさい」とは、「赦し合いなさい」ということだ。相手を好きになる必要はない。しかし相手を尊重して行く。それこそイエスが教えられた愛だ。

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