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日本バプテスト連盟 篠崎キリスト教会

2014年8月28日祈祷会(ネヘミヤ記13章、集会はたゆまざる改革を必要とする)

投稿日:2019年8月21日 更新日:

1.ネヘミヤ不在中に起こった出来事

・ネヘミヤ記は実質的に12章で終り、13章は改革の後日談である。ネヘミヤは前445年にエルサレムに行き、12年間エルサレム総督を務め、種々の改革を終えて、前433年ペルシアに戻った。2年後に彼はエルサレムに戻るが、人々はネヘミヤ不在の間に改革を逆戻りさせていた。具体的には清められた神殿礼拝の中に不正が生じていた。大祭司エルヤシブは改革の反対者であったアンモン人トビヤと結んで、神殿奉納物の横流しをしていたらしい。ネヘミヤは怒ってこれをやめさせる。
−ネヘミヤ13:4-9「トビヤに縁のある祭司エルヤシブは、神殿の祭司室を任されていたが、かつて人々が穀物の献げ物と香と祭具、またレビ人と詠唱者と門衛のための、規定による十分の一の穀物と新しいぶどう酒と油、更に祭司のための礼物を納めることになっていたその大きな祭司室をトビヤのために流用した。その時私はエルサレムにいなかった。バビロンの王アルタクセルクセスの第三十二年に私は王のもとに行っていたからである。やがて王の許しを得て、エルサレムに帰り、エルヤシブがトビヤのために神殿の庭にある収納庫を流用して、そのために行った悪事を知った。私は非常に憤り、その祭司室からトビヤ家の器具類をすべて外に投げ出し、その祭司室を清め、そこに再び神殿の祭具と穀物の献げ物と香を納めることを命じた」。
・そのため、神殿に仕えるレビ人に十分な俸給が与えられず、生活に困窮したレビ人は神殿を去って帰農し、神殿礼拝は疎かにされていた。ネヘミヤは奉納物を管理する信頼できる人物を任命し、レビ人の神殿帰還を促した。
−ネヘミヤ13:10-13「また私は、レビ人に与えられるはずのものが与えられず、務めに就いていたレビ人と詠唱者が、それぞれ自分の耕地に逃げ帰っているのを知った。私は役人を責め、なぜ神殿を見捨てられたままにしておくのかと言った。私はレビ人と詠唱者を集め、務めに就かせた。こうしてユダの人々が皆、十分の一の穀物と新しいぶどう酒と油を貯蔵室に持って来た。私は、祭司シェレムヤ、書記官ツァドク、レビ人ペダヤに貯蔵室の管理を命じ、マタンヤの孫でザクルの子、ハナンを彼らの助手とした。彼らは忠実な人物とされており、仲間に分配する任務が彼らにゆだねられた」。
・必要な人員に必要な俸給が与えられない。それは仕組みの問題であり、ネヘミヤは解決策を示した。現在の日本では保育士や介護職に十分な俸給が与えられず、そのため資格のある人々の勤務継続が難しくなっている。解決可能な問題に対して対策が取られていないのは、政治の怠慢であろう。
-保育士の平均月収21.8万円、介護職の同21.5万円は一家を養う水準以下である。全産業平均32.3万円が払えるような社会制度の改革が必要であろう。

2.人は何故誓約を守れないのだろうか

・15節以降は安息日の規定が守られず、人々が安息日にも商売を続けたことが記される。何のための安息日かを考えず、礼拝よりも収益を求める人々は常に存在する。
−ネヘミヤ13:15-18「またそのころ、ユダで、人々が安息日に桶の中でぶどうを踏み、穀物の束をろばに負わせて運んでいるのを、私は見た。また、ぶどう酒、ぶどうの実、いちじく、その他あらゆる種類の荷物も同じようにして、安息日にエルサレムに運び入れていた。そこで、彼らが食品を売っているその日に、私は彼らを戒めた。ティルス人もそこに住み着き、魚をはじめあらゆる種類の商品を持ち込み、安息日に、しかもエルサレムで、ユダの人々に売っていた。私はユダの貴族を責め、こう言った『なんという悪事を働いているのか。安息日を汚しているではないか。あなたたちの先祖がそのようにしたからこそ、神は私たちとこの都の上に、あれほどの不幸をもたらされたのではなかったか。あなたたちは安息日を汚すことによって、またしてもイスラエルに対する神の怒りを招こうとしている』」。
・安息日と割礼の厳守こそ、イスラエルが捕囚地で民族の同一性を保てた事柄である。ネヘミヤは安息日を守らせるために、安息日に城門を閉じさせ、市場での取引を禁止させた。この問題は今日では主日礼拝をどう守るかという問題と共通する。日曜日に子供たちの運動会や大人の資格試験がある場合が多い。また日曜日に営業せざるを得ない職業もある。私たちはどう対処するのか。
−ネヘミヤ13:19-22「そこで、安息日の始まる前に、エルサレムの城門の辺りが暗くなってくると、私はその扉を閉じるように命じ、安息日が過ぎるまでそれを開けないように言いつけた。そして私の部下をその門の前に立たせ、安息日には荷物が決して運び込まれないようにした。そのため、取り引きする人やあらゆるものを売る人が、エルサレムの外で夜を過ごすことも一度ならずあった。私は彼らを戒めて、『なぜ城壁の前で夜を過ごすのか。繰り返すならば、お前たちを処罰する』と言った。そのとき以来、彼らは安息日には来なくなった。また私はレビ人に、身を清めて門を守り、安息日を聖とするように命じた」。
・最後は異民族との結婚の問題である。民は律法の公布日に異民族との婚姻をしないことを誓約したが、ネヘミヤの不在中に悪習が復活していた。大祭司の家でも守られていなかった。ネヘミヤはこれを力で止めさせた。今日では教会員の離婚をどう考えるべきかという問題に関係しよう。
−ネヘミヤ13:23-28「またそのころ、ユダの人々がアシュドド人やアンモン人やモアブ人の女と結婚していることが、私に分かった。その子供たちの半数は、アシュドドの言葉あるいはそれぞれの民族の言葉を話し、ユダの言葉を知らなかった。私は彼らを責め、呪い、幾人かを打ち、その毛を引き抜き、神にかけて誓わせた。『お前たちの娘を彼らの息子の妻にしてはならない。彼らの娘をお前たちの息子の妻に、またはお前たちの妻にしてはならない。イスラエルの王ソロモンすらも、このようにして罪を犯したのではなかったか。数ある諸国の中でも彼のような王はおらず、神に愛され、神によってすべてのイスラエルの王に立てられた、その彼でさえ、異民族の妻たちによって罪に引き込まれてしまった。私たちの神に逆らって異民族の女と結婚するという、この大きな罪悪を犯したということを、お前たちについても聞かされなければならないのか』。大祭司エルヤシブの孫でヨヤダの子の一人が、ホロニ人サンバラトの娘婿となっていた。私は、彼を遠く追放した」。
・人は誓約しても、その誓約を守り通す事ができない。教団あるいは教会はたゆまざる改革を必要としている。ネヘミヤ記はその改革の祈りで閉じられる。
−ネヘミヤ13:29-31「私の神よ、祭司職を汚し、祭司とレビ人の契約を汚した者のことを覚えていてください。私は全ての異民族から彼らを清め、祭司とレビ人に守るべき務めを定め、それぞれその任務に就かせました。また定められた時に薪を奉納し、初物をささげるように定めました。私の神よ、私を御心に留め、お恵みください」。

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