江戸川区南篠崎町にあるキリスト教会です

日本バプテスト連盟 篠崎キリスト教会

2006年10月18日祈祷会(サムエル記上1章、悲しみが喜びに変えられた)

投稿日:2019年8月21日 更新日:

1.不妊の女ハンナの苦しみ

・サムエル記は列王記と並ぶ歴史書であり、預言者サムエルの誕生から王ダビデの死までを描く。サムエル記の主な登場人物はサムエル、サウル、ダビデの三人であるが、その出生にまでさかのぼって描かれるのはサムエルのみであり、彼にダビデ以上の地位が与えられている。王よりも王を任じた神の歴史を描くという歴史観がそこにある。
・1章はサムエル誕生の物語である。エフライムに住むエルカナはハンナを妻としたが、彼女が不妊であったため、ぺニナを二番目の妻として迎える。子をもうけるための多妻は認められていたが、このことが家庭不和をもたらす。
―?サムエル1:2「エルカナには二人の妻があった。一人はハンナ、もう一人はペニナで、ペニナには子供があったが、ハンナには子供がなかった」。
・子のない女性は呪われていると当時は考えられていた。二番目の妻ぺニナはハンナに子がないことを賤しみ、ハンナを苦しめた。特に毎年のシロの神殿への巡礼は妻たちの不和が表面化し、ハンナには辛い時だった。
―?サムエル1:4-7「いけにえをささげる日には、エルカナは妻ペニナとその息子たち、娘たちにそれぞれの分け前を与え、ハンナには一人分を与えた。彼はハンナを愛していたが、主はハンナの胎を閉ざしておられた。彼女を敵と見るペニナは、主が子供をお授けにならないことでハンナを思い悩ませ、苦しめた。毎年このようにして、ハンナが主の家に上るたびに、彼女はペニナのことで苦しんだ。今度もハンナは泣いて、何も食べようとしなかった」。
・夫エルカナは妻ハンナを慰めるが、彼女の気持ちは癒されない。ハンナは主の神殿に籠もり、男の子が与えられるように激しく祈った。何とかして子を持って、ペニナを見返したい。彼女の祈りの原動力はペニナに対する嫉妬であった。
―?サムエル1:10-11「ハンナは悩み嘆いて主に祈り、激しく泣いた。そして、誓いを立てて言った。「万軍の主よ、はしための苦しみを御覧ください。はしために御心を留め、忘れることなく、男の子をお授けくださいますなら、その子の一生を主におささげし、その子の頭には決してかみそりを当てません。」
・ハンナは子が与えられてペニナを見返すことを願った。しかし、祈るうちに彼女は変えられていく。「自分の苦しみを知って欲しい、助けて欲しい」という祈りが、「子をいただきましたら、あなたに捧げます」という祈りに変えられていく。神殿の祭司エリはハンナの祈りが聞かれるように、共に祈り、ハンナは祈りが聞かれたことを信じて帰途につく。
―?サムエル1:16-18「エリは、「安心して帰りなさい。イスラエルの神が、あなたの乞い願うことをかなえてくださるように」と答えた。ハンナは、「はしためが御厚意を得ますように」と言ってそこを離れた。それから食事をしたが、彼女の表情はもはや前のようではなかった」。

2.子を与えられたハンナの喜び

・主はハンナの祈りを聞かれた。ハンナは身ごもり、男の子を産み、彼をサムエル(主聞きたもう)と名づける。
―?サムエル1:19-20「エルカナは妻ハンナを知った。主は彼女を御心に留められ、ハンナは身ごもり、月が満ちて男の子を産んだ。主に願って得た子供なので、その名をサムエルと名付けた」。
・ハンナは子どもが乳離れするまで手元に置き、それから子どもを主に捧げるために、シロの神殿に行った。
―?サムエル1:24-28「乳離れした後、ハンナは三歳の雄牛一頭、麦粉を一エファ、ぶどう酒の革袋を一つ携え、その子を連れてシロの主の家に上って行った。この子は幼子にすぎなかったが、人々は雄牛を屠り、その子をエリのもとに連れて行った。ハンナは言った。「祭司様、あなたは生きておられます。私は、ここであなたのそばに立って主に祈っていたあの女です。私はこの子を授かるようにと祈り、主は私が願ったことをかなえてくださいました。私は、この子を主にゆだねます。この子は生涯、主にゆだねられた者です。」彼らはそこで主を礼拝した」。
・ハンナが子を持つことを強く願った経緯は、もう一人の妻ペニナに対する、激しい嫉妬だった。子を持ってペニナを見返したい、その思いがハンナに激しい祈りを与えた。2章前半のハンナの祈りはそのことを隠さない。
―?サムエル2:1-5「主に会って私の心は喜び、主にあって私は角を高く上げる。私は敵に対して口を大きく開き、御救いを喜び祝う。・・・驕り高ぶるな、高ぶって語るな。思い上がった言葉を口にしてはならない。主は何事も知っておられる神、人の行いが正されずに済むであろうか。・・・子のない女は七人の子を産み、多くの子をもつ女は衰える」。
・しかし、祈りが聞かれることを通して、嫉妬が主への讃美に変えられていく。神は人間の罪さえも良いものにされる。
―?サムエル2:6-8「主は命を絶ち、また命を与え、陰府に下し、また引き上げてくださる。・・・弱い者を塵の中から立ち上がらせ、貧しい者を芥の中から高く上げ、高貴な者と共に座に着かせ、栄光の座を嗣業としてお与えになる」。
・同級生にいじめられて自殺する子どもたち、上司の叱責に耐えかねて命を絶つ大人たち。彼らが人間を超える者により頼むことを知っていれば、死ななくとも済んだ。ハンナの物語を私たちは伝えていく必要がある。
―マルコ9:22-24「おできになるなら、私どもを憐れんでお助けください。」イエスは言われた。「『できれば』と言うか。信じる者には何でもできる。」その子の父親はすぐに叫んだ。「信じます。信仰のない私をお助けください。」

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