江戸川区南篠崎町にあるキリスト教会です

日本バプテスト連盟 篠崎キリスト教会

2007年4月4日祈祷会(ユダ、混乱する教会の人々へ)

投稿日:2019年8月21日 更新日:

2007/04/07(土) 08:48:36 | ユダ書 |
1.教会の混乱の中で

・ヤコブ・ペテロ?・?、ヨハネ?・?・?、ユダの七書は公同書簡と呼ばれる。いずれも、新しく興り始めた異端に対する警告の書である。福音が異教世界に広がるにつれ、福音がその地の哲学の影響を受けて変質していった。その代表的なものは、ギリシャ哲学との融合によるグノーシス運動である。
*グノーシス主義:霊は純粋で神秘なもの、肉は罪悪性を持ち堕落したものとした。その結果、人間は肉体を持っているために罪あるものと理解された。霊のみが神聖だとして肉を罪悪視した結果,受肉して人間となり,人間の世界に生活したイエスを否定し、受肉・受難・復活を否定するようになった。肉体の罪悪視から禁欲主義または快楽主義を唱え、霊の神秘性から密儀宗教的になっていった。
・著者は主の兄弟ヤコブの弟ユダとされている。共同体に入り込んだ偽教師たちの活動により、ユダの管轄する諸教会が混乱した。その人々に対して、使徒の教えに固く立って迷わされるなと書簡は警告する
―ユダ1:3-4「あなたがたに手紙を書いて、聖なる者たちに一度伝えられた信仰のために戦うことを、勧めなければならないと思ったからです。なぜなら、ある者たち、つまり、次のような裁きを受けると昔から書かれている不信心な者たちが、ひそかに紛れ込んで来て、私たちの神の恵みをみだらな楽しみに変え、また、唯一の支配者であり、私たちの主であるイエス・キリストを否定しているからです」。
・著者は神に背くものは神が滅ぼされることを、旧約聖書を引用して、諸教会に送る。
―ユダ1:5-7「主は民を一度エジプトの地から救い出し、その後、信じなかった者たちを滅ぼされたのです。・・・ソドムやゴモラ、またその周辺の町は、この天使たちと同じく、みだらな行いにふけり、不自然な肉の欲の満足を追い求めたので、永遠の火の刑罰を受け、見せしめにされています」。
・同じ運命が福音を曲げる者の上に下るだろう。彼らの処罰は主に委ね、あなたがたは偽教師たちと争うな。偽教師により連れ出された者たちを教会に連れ戻し、正しい福音を教えよ。
―ユダ1:8-13「同じようにこの夢想家たちも、身を汚し、権威を認めようとはせず、栄光ある者たちをあざけるのです。大天使ミカエルは、モーセの遺体のことで悪魔と言い争ったとき、あえてののしって相手を裁こうとはせず、「主がお前を懲らしめてくださるように」と言いました。この夢想家たちは、知らないことをののしり、分別のない動物のように、本能的に知っている事柄によって自滅します。不幸な者たちです。彼らは「カインの道」をたどり、金もうけのために「バラムの迷い」に陥り、「コラの反逆」によって滅んでしまうのです」。

2.悪を善に変えられる方に拠り頼む

・教会は人の集団であるゆえに、分派活動や、異なる福音を述べるものが出てくる。あなた方は彼らに迷わされてはいけない。彼らによって傷つけられ、教会を出て行った者たちの世話をしなさい。
―ユダ1:19-23「この者たちは、分裂を引き起こし、この世の命のままに生き、霊を持たない者です。しかし、愛する人たち、あなたがたは最も聖なる信仰をよりどころとして生活しなさい。聖霊の導きの下に祈りなさい。神の愛によって自分を守り、永遠の命へ導いてくださる、私たちの主イエス・キリストの憐れみを待ち望みなさい。疑いを抱いている人たちを憐れみなさい。ほかの人たちを火の中から引き出して助けなさい。また、ほかの人たちを用心しながら憐れみなさい。肉によって汚れてしまった彼らの下着さえも忌み嫌いなさい」。
・教会は神の国ではないから、そこには人間的な争いは必ず起こる。初代教会も人が増えるに従い、ユダヤの伝統に忠実なヘブライ派と自由なヘレニストの間に対立が起こってきた。
―使徒言行録6:1「そのころ、弟子の数が増えてきて、ギリシャ語を話すユダヤ人から、ヘブライ語を話すユダヤ人に対して苦情が出た。それは、日々の分配のことで、仲間のやもめたちが軽んじられていたからである」。
・ヘレニストたちは神殿の伝統を軽視し、そのためにユダヤ教徒からの迫害でエルサレムを追われていく。
―使徒言行録8:1「サウロは、ステファノの殺害に賛成していた。その日、エルサレムの教会に対して大迫害が起こり、使徒たちのほかは皆、ユダヤとサマリアの地方に散って行った」。
・ヘレニストたちは追われた先で伝道を始め、この結果、福音はエルサレムを越えて伝えられる。
―使徒言行録8:4「散って行った人々は、福音を告げ知らせながら巡り歩いた。フィリポはサマリアの町に下って、人々にキリストを宣べ伝えた」。
・悪を善に変えることの出来る神に私たちは信頼を置く。神は教会内部の対立をも宣教の手段として用いられる。
―創世記50:19-20「ヨセフは兄たちに言った「恐れることはありません。私が神に代わることができましょうか。あなた方は私に悪をたくらみましたが、神はそれを善に変え、多くの民の命を救うために、今日のようにしてくださったのです」。

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