江戸川区南篠崎町にあるキリスト教会です

日本バプテスト連盟 篠崎キリスト教会

2006年8月2日祈祷会(ヘブル書3章、人となられた神から離れるな)

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1. モーセに勝るイエス

・著者は迫害から逃れるためにユダヤ教に戻ろうとする信徒のために、この手紙を書く。旧約においてはモーセがイスラエルとの契約の仲介を務めたが、新しい契約の元では、御子イエスがその頭となられた。御子こそ真の大祭司なのだ。
―ヘブル3:1-3「天の召しにあずかっている聖なる兄弟たち、私たちが公に言い表している使者であり、大祭司であるイエスのことを考えなさい。モーセが神の家全体の中で忠実であったように、イエスは、御自身を立てた方に忠実であられました。家を建てる人が家そのものよりも尊ばれるように、イエスはモーセより大きな栄光を受けるにふさわしい者とされました」。
・神と人との古い契約(旧約)は人の不従順により破棄された。神は御子を遣わし、新しい契約(新約)を人と結ばれた。その契約はイエスの十字架の血による一方的な恵みであった。人は契約を守ることが出来ないからだ。
―エレミヤ31:31-33「見よ、私がイスラエルの家、ユダの家と新しい契約を結ぶ日が来る、と主は言われる。この契約は、かつて私が彼らの先祖の手を取ってエジプトの地から導き出したときに結んだものではない。私が彼らの主人であったにもかかわらず、彼らはこの契約を破った、と主は言われる。しかし、来るべき日に、私がイスラエルの家と結ぶ契約はこれである、と主は言われる。すなわち、私の律法を彼らの胸の中に授け、彼らの心にそれを記す。私は彼らの神となり、彼らは私の民となる」。
・古いイスラエルは滅び、今、新しいイスラエルである教会が生まれた。教会の頭はイエスであり、家を建てた人だ。何故、家を建てたイエスを捨てて、家に仕える召使モーセに戻ろうとするのかと著者は迫る。
―ヘブル3:4-6「どんな家でもだれかが造るわけです。万物を造られたのは神なのです。さて、モーセは将来語られるはずのことを証しするために、仕える者として神の家全体の中で忠実でしたが、キリストは御子として神の家を忠実に治められるのです。もし確信と希望に満ちた誇りとを持ち続けるならば、私たちこそ神の家なのです」。

2.安息の約束と警告

・著者は詩編95編を引用して、旧約の民の不従順を指摘する。モーセの民イスラエルは、神のエジプトからの救済と新しい国を与えるとの約束があったにもかかわらず、神に不従順であったゆえに、ほとんどの者は救いからもれたのだと。
―詩編95:7-11「今日こそ、主の声に聞き従わなければならない。あの日、荒れ野のメリバやマサでしたように、心を頑にしてはならない。あのとき、あなたたちの先祖は私を試みた。私の業を見ながら、なお私を試した。四十年の間、私はその世代をいとい、心の迷う民と呼んだ。彼らは私の道を知ろうとしなかった。私は怒り、彼らを私の憩いの地に入れないと誓った。」
*出エジプトにおける民の不従順
【イスラエルはエジプトで奴隷として苦しみ、神の助けを求めた。神はモーセを送り、民をエジプトから救い出した。エジプト王は軍勢を整え、追跡して来た。民は恐怖と混乱に襲われ、神を呪い始める「我々を連れ出したのは、エジプトに墓がないからですか。・・・我々はエジプトで、ほうっておいてください。自分たちはエジプト人に仕えます。荒れ野で死ぬよりエジプト人に仕える方がましですと言ったではありませんか」。神は何も言わずに彼らを助けられた。荒野で食べ物が底をついた時、民の不満が再び神に向かった「我々はエジプトの国で、死んだ方がましだった。あのときは肉のたくさん入った鍋の前に座り、パンを腹いっぱい食べられたのに。あなたたちは我々をこの荒れ野に連れ出し、・・・飢え死にさせようとしている」。神は彼らのために、マナと呼ばれる食物を用意された。約束の地を前に民は入ることを拒む。敵の強大を知り、恐怖したからだ「エジプトの国で死ぬか、この荒れ野で死ぬ方がよほどましだった。どうして、主は我々をこの土地に連れて来て、剣で殺そうとされるのか。妻子は奪われてしまうだろう。・・・さあ、一人の頭を立てて、エジプトへ帰ろう」。民の繰り返される忘恩を見て主は命じられる「お前たちの最後の世代が死に絶えるまで、お前たちは荒野をさまよう」。イスラエルが約束の地に入ったのは40年後、最初にエジプトを出た民で約束の地を見たのは、従い通したヨシュアとカレブの二人だけだった】
・新しいイスラエルは、古いイスラエルのこの経験をもう一度知らねばならない。罪を犯さないように、キリストに結ばれている兄弟たちと励ましあいなさい。人は一人では罪に負けてしまう存在なのだ。だから教会につながり続けるのだ。
―ヘブル3:12-14「兄弟たち、あなたがたのうちに、信仰のない悪い心を抱いて、生ける神から離れてしまう者がないように注意しなさい。あなたがたのうちだれ一人、罪に惑わされてかたくなにならないように、「今日」という日のうちに、日々励まし合いなさい。私たちは、最初の確信を最後までしっかりと持ち続けるなら、キリストに連なる者となるのです」。
・それは今日だ。明日決断しようとする人は決断しないだろう。それが人間である。新しい契約は御子の血によって購い取られた。それは高価な恵みだ。それをいただいた以上、あなたも血を流すまでに罪と戦う必要があるのだ(12:1−4参照)。
―ヘブル3:16-19「いったいだれが、神の声を聞いたのに、反抗したのか。モーセを指導者としてエジプトを出たすべての者ではなかったか。いったいだれに対して、神は四十年間憤られたのか。罪を犯して、死骸を荒れ野にさらした者に対してではなかったか。いったいだれに対して、御自分の安息にあずからせはしないと、誓われたのか。従わなかった者に対してではなかったか。このようにして、彼らが安息にあずかることができなかったのは、不信仰のせいであったことが私たちに分かるのです」。

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