江戸川区南篠崎町にあるキリスト教会です

日本バプテスト連盟 篠崎キリスト教会

2008年1月16日祈祷会(列王記上22章、預言者と偽預言者)

投稿日:2019年8月21日 更新日:

1.偽預言者の言葉に聞くアハブ王

・アハブ王はアラムとの戦いに勝利したが、交易の利に目がくらみ、アラム王を生かしておいた。そのことによって、アラムはイスラエルに対する軍事的脅威として残った。アハブは再びアラムを撃つことを決意する。
−?列王記22:3「イスラエルの王は家臣たちに『お前たちはラモト・ギレアドが我々のものであることを知っているであろう。我々は何もせずにいて、アラムの王の手からそれを奪い返せないままでいる』と言った」。
・アハブ王はユダ王ヨシャファトに援軍を求める。ヨシャファトは同意するが、それが主の御心かどうかを尋ねるようにアハブに求め、アハブは宮廷預言者たちを招集する。預言者たちは王の望むままに預言する。
−?列王記22:5-6「ヨシャファトはイスラエルの王に『まず主の言葉を求めてください』と言った。イスラエルの王は、約四百人の預言者を召集し『私はラモト・ギレアドに行って戦いを挑むべきか、それとも控えるべきか』と問うた。彼らは『攻め上ってください。主は、王の手にこれをお渡しになります』と答えた」。
・ヨシャファトは宮廷預言者たちの言葉を疑う。彼はアハブに他の預言者の言葉をも聞くことを求める。
−?列王記22:7-8「ヨシャファトが『ここには、このほかに我々が尋ねることのできる主の預言者はいないのですか』と問うと、イスラエルの王はヨシャファトに答えた『もう一人、主の御旨を尋ねることのできる者がいます。しかし、彼は私に幸運を預言することがなく、災いばかり預言するので、私は彼を憎んでいます。イムラの子ミカヤという者です』。ヨシャファトは『王よ、そのように言ってはなりません』といさめた」。
・こうして、預言者ミカヤが呼ばれる。彼は王が出陣すれば王は殺され、民は散らされると預言する。
−?列王記22:17「彼は答えた『イスラエル人が皆、羊飼いのいない羊のように山々に散っているのを私は見ました。主は彼らには主人がいない。彼らをそれぞれ自分の家に無事に帰らせよと言われました』」。
・この預言は王を怒らせ、同時に宮廷預言者の偽りを明らかにした。王は不機嫌になり宮廷預言者たちは怒った。
−?列王記22:24-27「ケナアナの子ツィドキヤがミカヤに近づいて頬をなぐり『主の霊はどのように私を離れ去って、お前に語ったというのか』と言った。『あなたが身を隠そうと部屋から部屋へと移る日にそれが分かる』とミカヤは答えた。イスラエルの王は命じた『ミカヤを捕らえ、町の長アモンと王子ヨアシュのもとに引いて行って・・・この男を獄につなぎ、私が無事に帰って来るまで、わずかな食べ物とわずかな飲み物しか与えるな』」。

2.聞きたくないことを聞く勇気を持て

・アハブ王はミカヤの預言に耳を傾けず、出陣する。その結果、敵の矢を受け、戦死する。
−?列王記22:34-38「一人の兵が何気なく弓を引き、イスラエル王の鎧の胸当てと草摺りの間を射貫いた。王は御者に言った『手綱を返して敵陣から脱出させてくれ。傷を負ってしまった』。その日、戦いがますます激しくなったため、王はアラム軍を前にして戦車の中で支えられていたが、夕方になって息絶えた。傷口から血が戦車の床に流れ出ていた。日の沈むころ『おのおの自分の町、自分の国へ帰れ』という叫びが陣営の中を行き巡った。王は死んでサマリアに運ばれた。人々はこの王をサマリアに葬った。サマリアの池で戦車を洗うと、主が告げられた言葉のとおり、犬の群れが彼の血をなめ、遊女たちがそこで身を洗った」。
・アハブ王は死に、子のアハズヤは事故で、もう一人のヨラムは謀反で殺された。主の預言通りの事が起こった。
−?列王記21:19-21「主はこう言われる『あなたは人を殺したうえに、その人の所有物を自分のものにしようとするのか・・・犬の群れがナボトの血をなめたその場所で、あなたの血を犬の群れがなめることになる・・・見よ、私はあなたに災いをくだし、あなたの子孫を除き去る。イスラエルにおいてアハブに属する男子を、つながれている者も解き放たれている者もすべて絶ち滅ぼす』」。
・イスラエルの歴史の中で、常に偽預言者が現れる。王や民が聞きたいことを語る預言者だ。バビロン捕囚はまもなく終わると預言したハナンヤに対し、エレミヤは「あなたは主の言葉を語っていない」と迫った。
−エレミヤ28:1-9「ユダ王ゼデキヤの治世の初め・・・ハナンヤが、祭司とすべての民の前で私に言った『イスラエルの神、万軍の主はこう言われる。私はバビロンの王の軛を打ち砕く』。・・・預言者エレミヤは主の神殿に立っていた祭司たちとすべての民の前で、預言者ハナンヤに言った『・・・平和を預言する者は、その言葉が成就するとき初めて、まことに主が遣わされた預言者であることが分かる』」。
・預言者は真実を語る故に迫害される。しかし、真実は語らなければいけないし、聞かれなければいけない。
−ルカ6:22-26「人々に憎まれるとき、また、人の子のために追い出され、ののしられ、汚名を着せられるとき、あなたがたは幸いである。・・・この人々の先祖も、預言者たちに同じことをしたのである。・・・すべての人にほめられるとき、あなたがたは不幸である。この人々の先祖も、偽預言者たちに同じことをしたのである」。

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