江戸川区南篠崎町にあるキリスト教会です

日本バプテスト連盟 篠崎キリスト教会

2007年8月1日祈祷会(サムエル記下16章、逃亡のダビデ)

投稿日:2019年8月21日 更新日:

1.逆境下の人間関係

・逃亡するダビデを、サウルの子メフィボシェトの従者ツィバが食物を持って迎える。ツィバは「主人は今回の政変をサウル王家復興のために喜び、エルサレムに残った」と讒言し、怒ったダビデはツィバに領地を与える。
―?サムエル16:1-4「ダビデが山頂を少し下った時に、メフィボシェトの従者ツィバが、ダビデを迎えた。彼は二頭の鞍を置いたろばに、二百個のパン、百房の干しぶどう、百個の夏の果物、ぶどう酒一袋を積んでいた。・・・ツィバは王に『主人はエルサレムにとどまっています。イスラエルの家は今日、父の王座を私に返すと申していました』と答えた。王はツィバに『それなら、メフィボシェトに属する物はすべてお前のものにしてよろしい』と言った」。
・これが讒言であることはやがてわかる(19:25-30)。しかし、困窮の中に助けを求めるダビデはこの讒言を信じる。そのダビデに追い討ちをかけるように、サウル一族のシムイが、ダビデに呪いの言葉を浴びせかける。
―?サムエル16:5-8「ダビデ王がバフリムにさしかかると、そこからサウル家の一族の出で、ゲラの子、名をシムイという男が呪いながら出て来て、兵士、勇士が王の左右をすべて固めているにもかかわらず、ダビデ自身とダビデ王の家臣たち皆に石を投げつけた。シムイは呪ってこう言った『出て行け、出て行け。流血の罪を犯した男、ならず者。サウル家のすべての血を流して王位を奪ったお前に、主は報復なさる。主がお前の息子アブサロムに王位を渡されたのだ。お前は災難を受けている。お前が流血の罪を犯した男だからだ』」。
・ダビデは血をもってサウル家を倒したのではない。これは不当な呪いだ。しかし、ダビデは今この呪いを神の御手と受け止める。全ては彼がウリヤを殺してバテシバを我が物としたことから生じているからだ。
―?サムエル16:10「王は言った『ツェルヤの息子たちよ、ほうっておいてくれ。主がダビデを呪えとお命じになったのであの男は呪っているのだろうから、どうしてそんなことをするのかと誰が言えよう』」。
・他者に責任転嫁をせず、自分の罪を認めるのが、救いの第一歩だ。この苦しみの先に希望があるとダビデは言う。
―?サムエル16:11-12「ダビデは更にアビシャイと家臣の全員に言った『私の身から出た子が私の命を狙っている。ましてこれはベニヤミン人だ。勝手にさせておけ。主の御命令で呪っているのだ。主が私の苦しみを御覧になり、今日の彼の呪いに代えて幸いを返してくださるかもしれない』」。
・私たちも誤解や中傷で苦しめられる時がある。その時どうするか。その苦難を神からのものとして受け入れていく。
―哀歌3:30-31「打つ者に頬を向けよ、十分に懲らしめを味わえ。主は、決してあなたをいつまでも捨て置かれはしない」。

2.神の御手の働き

・ダビデの側近フシャイはエルサレムに行き、アブサロムに取り入り、受入れられる。アブサロムの反乱を、主と民が選んだ故だと肯定したからだ。ダビデ方のフシャイがアブサロム宮廷に入ることによって、形勢が変わり始める。
―?サムエル16:18-19「フシャイはアブサロムに答えた『いいえ。主とここにいる兵士とイスラエルの全員が選んだ方に私は従い、その方と共にとどまります。・・・お父上にお仕えしたようにあなたにお仕えします』」。
・アヒトフェルはアブサロムに父の側室たちの元に行けと勧める。父の妻たちを我が物にする。それは政権の交代を内外に公示する政治的な出来事だった。
―?サムエル16:21-22「アヒトフェルはアブサロムに言った『お父上の側女たちのところにお入りになるのがよいでしょう。お父上は王宮を守らせるため側女たちを残しておられます。あなたがあえてお父上の憎悪の的となられたと全イスラエルが聞けば、あなたについている者はすべて、奮い立つでしょう』。アブサロムのために屋上に天幕が張られ、全イスラエルの注目の中で、アブサロムは父の側女たちのところに入った』。
・それは同時にナタンの預言の成就だった。ナタンは姦淫の罪を犯したダビデに、あなたの妻も犯されると預言した。
―?サムエル12:11-12「主はこう言われる『見よ、私はあなたの家の者の中からあなたに対して悪を働く者を起こそう。あなたの目の前で妻たちを取り上げ、あなたの隣人に与える。彼はこの太陽の下であなたの妻たちと床を共にするであろう。あなたは隠れて行ったが、私はこれを全イスラエルの前で、太陽の下で行う』」。
・アブサロムは主の導きを求めず、軍隊の数と力に頼る。ダビデはひたすらに主の名を呼ぶ。この生き方の差が、二人の生死を分けていく。
―イザヤ31:1-3「災いだ、助けを求めてエジプトに下り、馬を支えとする者は。彼らは戦車の数が多く、騎兵の数がおびただしいことを頼りとし、イスラエルの聖なる方を仰がず、主を尋ね求めようとしない。しかし、主は知恵に富む方。災いをもたらし、御言葉を無に帰されることはない。立って、災いをもたらす者の家、悪を行う者に味方する者を攻められる。エジプト人は人であって、神ではない。その馬は肉なるものにすぎず、霊ではない。主が御手を伸ばされると、助けを与える者はつまずき、助けを受けている者は倒れ、皆共に滅びる」。

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