江戸川区南篠崎町にあるキリスト教会です

日本バプテスト連盟 篠崎キリスト教会

2025年6月1日 (フィリピの信徒への手紙1:12-30、福音の前進)

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1. 信徒のための祈り

・フィリピは、ローマの植民地で、フィリピ教会は、ヨーロッパ最初のキリスト教会で、ギリシア人と少数のユダヤ人とローマ市民と女性たちで構成された教会でした。
・フィリピ書は、迫害を受けているフィリピ教会の兄弟がパウロが獄中にあるという悲報に接し、悲観的な気持ちになっていたことを察したパウロの獄中書簡の一つです。獄中書簡は4書簡あり、エフェソの信徒への手紙(エフェソ3:1、4:1、6:20)、このフィリピの信徒への手紙(1:7,13,14)、コロサイの信徒への手紙(コロサイ4:18)、フィレモンへの手紙(フィレモン9,)です。フィリピ書は、経済的や人的な支援に対する感謝の手紙であり、「喜びの手紙」とも言われています。
・投獄はカイザリアかエフェソか、使徒言行録ではフィリピ(使徒16:23)、カイサリア(使徒23:23)、ローマ(使徒28:30)か、やはりエフェソなのか諸説あります。
-1:1~4「 キリスト・イエスの僕であるパウロとテモテから、フィリピにいて、キリスト・イエスに結ばれているすべての聖なる者たち、ならびに監督たちと奉仕者たちへ。 わたしたちの父である神と主イエス・キリストからの恵みと平和が、あなたがたにあるように。 わたしは、あなたがたのことを思い起こす度に、わたしの神に感謝し、 あなたがた一同のために祈る度に、いつも喜びをもって祈っています。」
・パウロは、まず挨拶しフィリピの信徒のために祈ります。監督(エピスコポス)は元々、見張る者・保護する者の事で、司教とも訳されます。監督はフィリピの信徒たちの諸集会の最高指導者でした。奉仕者(ディアコノス)は執事とも訳され、食べ物や金銭を分配し、教会の兄弟姉妹、特に貧しい人々の必要を満たす働きをしていました。
・フィリピ書には歓喜の言葉・『喜び』という名詞が5回(1:4,25、2:2,29(2章の29節では新共同訳は歓迎と訳しています。),4:4)、『喜ぶ』という動詞が11回(1:18,18、2:17,17,18,18,28、3:1、4:4,4,10)記されています。監禁の中であってもパウロに希望や喜びがあったことを表しています。
監禁の中にありながらパウロはどうして喜んでいられたのでしょうか?パウロは、すべてはキリストの為だと語ります。監禁・裁判によって公の場所・法廷でも多くの人たちにキリストを宣べ伝えることが出来たからです。パウロは、そこに神の働き・聖霊の助けを感じているのだと思います。監禁という苦難・受難が福音の前進に変えられたことを喜んでいるのです。
主にあっての喜びであり、『私と共に喜びなさい』は、パウロの心の底からの声で、キリスト者がどのような時にも喜び、希望を持つべきと結果としてパウロが模範を示すものとなりましたが、パウロの信仰であり。パウロの生き方そのものが表わされています。
ガラテヤ2:19 「わたしは神に対して生きるために、律法に対しては律法によって死んだのです。わたしは、キリストと共に十字架につけられています。」
「継続して今もなお十字架につけられたままの姿をもって、私たちとともに苦難のなかでにいてくださる、つまり苦難のなかで私たちに同伴してくださっているキリスト」を示しています。今も苦難の中にいる人々と共にイエスは十字架につけられ続けて苦難を共にしておられるのです。
この真実を知るパウロは、監禁・苦難の中で、苦難の中でこそ共におられるキリストを感じ、意識して喜びの中にいることが出来たのだと思います。

 

2. 福音の前進

-1:12「兄弟たち、わたしの身に起こったことが、かえって福音の前進に役立ったと知ってほしい。」 福音の前進(プロコペーン トウー エウアンゲリウー)。
・投獄・監禁されているのは『キリストの真実』を証したためですが、パウロは監禁されても福音を宣べ伝え続けました。それを知った迫害の中にあるフィリピの兄弟姉妹は恐れることなく勇敢に御言葉を語るようになったこと。又、パウロを支持する者もそうでない者もキリストを告げ知らせていることを喜び、これからも喜ぶ。とパウロは語ります。パウロの希望は死んでキリストと共にいることです。死ぬことは利益で、キリストと共にいたいと熱望し、それが望ましい。と語っています。
・しかし、生きることもキリストを証し、キリストをあがめ、信仰を深めることだとも語っています。
・苦難に遭ったキリストと同じように、キリスト信仰のために迫害に遭うことは、救いと同じように恵みとして与えられているのです。とパウロは語りました。
・招詞に使徒言行録28章28,30,31節を選びました。ご一緒にお読みしたいと思います。
-使28:28,30,31「 『だから、このことを知っていただきたい。この神の救いは異邦人に向けられました。彼らこそ、これに聞き従うのです。』 パウロは、自費で借りた家に丸二年間住んで、訪問する者はだれかれとなく歓迎し、 全く自由に何の妨げもなく、神の国を宣べ伝え、主イエス・キリストについて教え続けた。」
アジア州で御言葉を語ることを聖霊から禁じられ、聖霊の導きを信頼し、聖霊の導きに従ってヨーロッパのマケドニアに渡ったこと。そのヨーロッパで異邦人が神の救いに聞き従ったこと。フィリピ教会はその初めの教会でした。パウロたちは投獄されても牢の看守二人とその家族に福音を宣べ伝え、テサロニケで、べレアで、アテネで、コリントで、ローマで福音を宣べ伝え続けました。迫害の中でも家を2年間借り、異邦人に神の国を宣べ伝え続けられたこと。パウロは迫害や投獄・監禁さえも福音の前進の役に立ったと喜んで語りました。パウロは私たちにも全てを益としてくださる神に信頼して、キリストを証しする信仰生活を送ることを、『福音の前進』を期待しているのです。

 

祈り

ガラテヤ2:19 わたしは神に対して生きるために、律法に対しては律法によって死んだのです。わたしは、キリストと共に十字架につけられています。

十字架につけられたまま、共におられるキリストを感謝します。

キリストは、私たちの喜びの時だけでなく、苦難の時も共におられるます。

この福音を感謝して、主イエス・キリストのお名前で祈ります。アーメン。

 

 

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