江戸川区南篠崎町にあるキリスト教会です

日本バプテスト連盟 篠崎キリスト教会

2008年5月14日祈祷会(ルカ7章、しるしをみて信じる者と信じない者)

投稿日:2019年8月21日 更新日:

1. 神の愛の現れとしてのいやし

・ルカ7章には二つのいやしの物語が記されている。一つはローマ軍百人隊長の僕のいやしである。彼は自分が異邦人で汚れているゆえイエスの元に行けないが、それでもイエスが僕をいやしてくれることを信じた。
−ルカ7:6-7「百人隊長は友達を使いにやって言わせた『主よ、御足労には及びません。私はあなたを自分の屋根の下にお迎えできるような者ではありません。ですから、私の方からお伺いするのさえふさわしくないと思いました。ひと言おっしゃってください。そして、私の僕をいやしてください』」。
・イエスは見ないで信じるこの人の信仰をほめられた。ユダヤ人たちは奇跡(しるし)を見たのに信じなかった。イエスは以前にも異邦人の方こそが、その信仰ゆえに義とされることを話されている(ルカ4:25-27)。
−ルカ7:9-10「『言っておくが、イスラエルの中でさえ、私はこれほどの信仰を見たことがない』。使いに行った人たちが家に帰ってみると、その部下は元気になっていた」。
・二番目のしるしはやもめの一人息子の死からのよみがえりだ。夫が死に、今度は息子まで死んでしまったやもめの悲しみをイエスは憐れまれ、その息子を死からよみがえられせられた。
−ルカ7:13-15「主はこの母親を見て、憐れに思い、『もう泣かなくともよい』と言われた。そして、近づいて棺に手を触れられると、担いでいる人たちは立ち止まった。イエスは、『若者よ、あなたに言う。起きなさい』と言われた。すると、死人は起き上がってものを言い始めた。イエスは息子をその母親にお返しになった」。
・死人のよみがえらせはかつて預言者エリヤが行った(列王記上17:17)。人々は偉大な業が為されたことに驚き、神を讃美した。また、ルカはここで初めて、イエスを主と呼ぶ。神の現臨にふれたルカの感動がここにある。
−ルカ7:16「人々は皆恐れを抱き、神を賛美して、『大預言者が我々の間に現れた』と言い、また、『神はその民を心にかけてくださった』と言った」。

2.信じることの出来ないヨハネとパリサイ人

・バプテスマのヨハネはヘロデにより牢に幽閉されていたが、牢の中でイエスの言動を聞き、この人は本当にメシアなのかを疑い、弟子たちをイエスのもとに派遣した。
−ルカ7:18-19「ヨハネの弟子たちが、これらすべてのことについてヨハネに知らせた。そこで、ヨハネは弟子の中から二人を呼んで、主のもとに送り、こう言わせた『来るべき方は、あなたでしょうか。それとも、ほかの方を待たなければなりませんか』」。
・ヨハネが期待したメシアは不信仰者たちを一掃し新しい世を来たらせる裁き主であった。しかし、イエスは罪人と交わり、貧しい人を憐れみ、異邦人をいやされる。イエスはヨハネにイザヤ61章を引用してお答えになった。
−ルカ7:22-23「行って、見聞きしたことをヨハネに伝えなさい。目の見えない人は見え、足の不自由な人は歩き、重い皮膚病を患っている人は清くなり、耳の聞こえない人は聞こえ、死者は生き返り、貧しい人は福音を告げ知らされている。私につまずかない人は幸いである」。
・ヨハネはイエスにつまずいた。裁きの時に罪人は滅ぼされるべきなのに、イエスは罪人の救いのために尽力される。神の国は裁きではなく救いであることをヨハネは理解できなかった。パリサイ人もイエスを理解できなかった。食事の席に罪人の女が入ってきた時、イエスは女の行為を受入れられた。パリサイ人もつまずいた。
−ルカ 7:37-38「この町に一人の罪深い女がいた。イエスがファリサイ派の人の家に入って食事の席に着いておられるのを知り、香油の入った石膏の壺を持って来て、後ろからイエスの足もとに近寄り、泣きながらその足を涙でぬらし始め、自分の髪の毛でぬぐい、イエスの足に接吻して香油を塗った」。
・イエスはパリサイ人の不信仰を責められると同時に女の信仰をほめられた。
−ルカ7:44-47「この人を見ないか。私があなたの家に入ったとき、あなたは足を洗う水もくれなかったが、この人は涙で私の足をぬらし、髪の毛でぬぐってくれた。あなたは私に接吻の挨拶もしなかったが、この人は私が入って来てから、私の足に接吻してやまなかった。あなたは頭にオリーブ油を塗ってくれなかったが、この人は足に香油を塗ってくれた。だから、言っておく。この人が多くの罪を赦されたことは、私に示した愛の大きさで分かる。赦されることの少ない者は、愛することも少ない。」
・自分が正しいと思う人は神の愛を受けることはない。業ではなく信仰が人を救うのだ。放蕩息子の兄(ルカ15:31-32)や徴税人を見下すパリサイ派も同じだ(ルカ18:9-14)。この女性はマグダラのマリアかもしれない。
−ルカ8:2-3「悪霊を追い出して病気をいやしていただいた何人かの婦人たち、すなわち、七つの悪霊を追い出していただいたマグダラの女と呼ばれるマリア・・・その他多くの婦人たちも一緒だった」。

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