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日本バプテスト連盟 篠崎キリスト教会

2008年2月6日祈祷会(列王記下3章、イスラエルを敗退させる主)

投稿日:2019年8月21日 更新日:

1.イスラエル王ヨラムのモアブへの戦い

・アハブ王はナボトのぶどう畑を欲しがり、彼を殺して土地を自分の物とした。主の怒りにより、アハブはシリヤとの戦闘で死に、後継のアハズヤも不慮の事故で死ぬ。ヨラムが後を継ぐが、アハブ一族は呪いの中にあった。
−?列王記21:21-24「見よ、私はあなたに災いをくだし、あなたの子孫を除き去る。イスラエルにおいてアハブに属する男子を、つながれている者も解き放たれている者もすべて絶ち滅ぼす。・・・アハブに属する者は、町で死ねば犬に食われ、野で死ねば空の鳥の餌食になる」。
・アハブは軍事的には有能な王であった。モアブはアハブ時代にはイスラエルの支配下にあったが、アハブの死後息子たちが王になると、モアブ王メシャは、独立を目指して反乱を起こした。
−?列王記3:4-5「モアブの王メシャは羊を飼育しており、十万匹の小羊と雄羊十万匹分の羊毛とを貢ぎ物としてイスラエルの王に納めていた。しかし、アハブが死ぬと、モアブの王はイスラエルの王に反旗を翻した」。
・イスラエル王ヨラムは反乱を抑えるため、ユダ王ヨシャファトと共に、モアブに出兵する。戦いには、ユダ王国の支配下にあったエドムも参加した。しかし、途中で時間をとり、モアブに到着する前に部隊の水がなくなり、イスラエル連合軍は窮地に陥る。
−?列王記3:9-10「イスラエルの王は、ユダの王およびエドムの王と共に出発したが、迂回するのに七日を費やし、部隊と連れて来た家畜のための水が底をついてしまった。イスラエルの王は『ああ、主はこの三人の王をモアブの手に渡すために呼び集められたのか』と言った」。
・窮地に陥ったイスラエル王は、預言者エリシャの助力を請う。エリシャは主に祈り、託宣を得た。「主はモアブをあなたたちの手にお渡しになる」、イスラエル軍は聖戦としてこの戦いを戦った。
−?列王記3:15-19「主の御手がエリシャに臨み、彼は言った『主はこう言われる。この涸れ谷に次々と堀を造りなさい。・・・風もなく、雨もないのに、この涸れ谷に水が溢れ、あなたたちは家畜や荷役の動物と共にそれを飲む。・・・主はモアブをあなたたちの手にお渡しになる。あなたたちはすべての砦の町、すべてのえり抜きの町を打ち破り、すべての有用な木を倒し、すべての泉をふさぎ、すべての優れた耕地を石だらけの荒れ地とする』」。

2.イスラエルを敗退させる主

・預言どおり、砂漠の地に水があふれ、イスラエル軍はそれを飲み、回復し、モアブ軍を打ち破った。
−?列王記3:24-25「(モアブは)イスラエルの陣営に突入したが、イスラエルは立ち上がってモアブを迎え撃ち、モアブは敗走した。イスラエルは彼らに襲いかかり、モアブを討った。彼らは町を破壊し、すべての肥沃な耕地を皆がそれぞれ投げ込んだ石で満たし、すべての泉をふさぎ、すべての有用な木を切り倒した。残ったのは、キル・ハレセトの石だけであった。それも投石器を持つ者に囲まれ、攻撃された」。
・モアブの首都キル・ハレセトは包囲された。モアブ王は自分たちの神ケモシュに祈り、城壁の上で自分の長子をいけにえとして捧げた。その時、イスラエルに対して激しい怒りが起こり、イスラエル軍は撤退する。
−?列王記3:26-27「モアブの王は戦いが自分の力の及ばないものになってきたのを見て、剣を携えた兵七百人を引き連れ、エドムの王に向かって突進しようとしたが、果たせなかった。そこで彼は、自分に代わって王となるはずの長男を連れて来て、城壁の上で焼き尽くすいけにえとしてささげた。イスラエルに対して激しい怒りが起こり、イスラエルはそこを引き揚げて自分の国に帰った」。
・「イスラエルに対して激しい怒りが起こった」とは何かわからない。イスラエル軍に疫病が発生して軍が引き揚げたか、あるいは北方で退治するアラム軍(シリヤ軍)が動き始めたのかもしれない。いずれにせよ、イスラエル軍は撤退し、戦いはモアブの勝利になった。モアブのメシャはこのことを碑文で誇っている。
−メシャ碑文「1868年発見され、モアブ王メシャがいかにイスラエルの王から独立を勝ち取ったかが記されている。現在はフランスのルーブル博物館に復元されたメシャ碑文と拓本とが展示されている。碑文は言う『しかし私は彼と彼の家を見下ろし、そしてイスラエルは敗北した。それは永久に敗北した』」
・預言にもかかわらず、イスラエルは負けた。このことを列王記の読者であるバビロンの捕囚民はどのような思いで聴いているのか。「自分たちも解放されないのか」、罪の重さの中で出来事を聴いたかもしれない。
−イザヤ59:1-9「主の手が短くて救えないのではない。主の耳が鈍くて聞こえないのでもない。むしろお前たちの悪が、神とお前たちとの間を隔て、お前たちの罪が神の御顔を隠させ、お前たちに耳を傾けられるのを妨げているのだ。・・・それゆえ、正義は私たちを遠く離れ、恵みの業は私たちに追いつかない。私たちは光を望んだが、見よ、闇に閉ざされ、輝きを望んだが、暗黒の中を歩いている」。

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