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日本バプテスト連盟 篠崎キリスト教会

聖書教育の学び

2020年11月15日聖書教育の学び(2015年7月9日祈祷会、コヘレト11章、あなたのパンを水の上に流せ)

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1.あなたのパンを水の上に流せ

 

・コヘレト11:1は同書で最も知られている言葉の一つであろう「あなたのパンを水の上に流せ」。不確かな将来の中で今できる善を為せ、その報いを楽しみに待て、慈善とは楽しみに投資することなのであると。

-コヘレト11:1「あなたのパンを水に浮かべて流すがよい。月日がたってから、それを見いだすだろう」。

・善は報われる。今直ちに報われるかどうかを考えずに、為すべきことを為せ。古代エジプトにも同じような教えが残されている。当時流行していた教訓が引用されているのかもしれない。

-オンク・シエションクイの教訓「善い行いをし、それを水の上に投げよ。水が干上がる時、あなたはそれを見出すだろう」。

・次の句も分散投資の勧めである。財産の投資先を分散せよ、誰かが将来お返ししてくれるかもしれない。「一つのかごにすべての卵を入れるな」、今日でも語られる投資哲学の基本である。

-コヘレト11:2「七人と、八人とすら、分かち合っておけ、国にどのような災いが起こるか、分かったものではない」。

・コヘレトの考え方はあまりにも功利主義的であるかも知れない。しかし、イエスも「不正な管理人の例え」の中で、主人のお金を用いて友を作っていく管理人のあり方を褒められた。無知な善人の不作為よりも、悪賢い俗人の善行の方が良いとされた。この事の意味をキリスト者も考えていく必要がある。

-ルカ16:8-9「主人は、この不正な管理人の抜け目のないやり方をほめた。この世の子らは、自分の仲間に対して、光の子らよりも賢くふるまっている。そこで、私は言っておくが、不正にまみれた富で友達を作りなさい。そうしておけば、金がなくなったとき、あなたがたは永遠の住まいに迎え入れてもらえる」。

 

2.将来の不明に対して最大限努めよ

 

・先行きは不明である。農産物の収穫は天気や土地の条件により左右されるが、私たちは将来を読めない。

-コヘレト11:3「雨が雲に満ちれば、それは地に滴る。南風に倒されても北風に倒されても、木はその倒れたところに横たわる」。

・将来を読めない時、「種蒔きはやめておこう」とか、「収穫はもう少し待とう」等のためらいを見せるな。蒔くべき時に蒔き、刈るべき時に刈り取るのだ。

-コヘレト11:4「風向きを気にすれば種は蒔けない。雲行きを気にすれば刈り入れはできない」。

・将来はわからなくとも、神を信頼して、今為すべき時に為すべきことを行え。

-コヘレト11:5-6「妊婦の胎内で霊や骨組がどの様になるのかも分からないのに、すべてのことを成し遂げられる神の業が分かるわけはない。朝、種を蒔け、夜にも手を休めるな。実を結ぶのはあれかこれか、それとも両方なのか、分からないのだから」。

・今、何もしなければ何も期待できない。今、何かをすれば何かが生まれる。穀物を成長させてくださるのは神だが、種を蒔くのは私たちなのだ。

-2コリント9:6「惜しんでわずかしか種を蒔かない者は、刈り入れもわずかで、惜しまず豊かに蒔く人は、刈り入れも豊かなのです」。

 

3.あなたの若いうちに主を覚えよ

 

・太陽は人間に光と暖かさを与える。同じように若さは私たちに意欲と体力を与える。やがて年をとり、何も出来ない時が来る。だから今、若さの中で人生を楽しめとコヘレトは語る。

-コヘレト11:7-9a「光は快く、太陽を見るのは楽しい。長生きし、喜びに満ちているときにも、暗い日々も多くあろうことを忘れないように。何が来ようとすべて空しい。若者よ、お前の若さを喜ぶがよい。青年時代を楽しく過ごせ。心にかなう道を、目に映るところに従って行け」。

・コヘレトにとって、今与えられている人生を楽しむ事こそ、神から与えられた人生の喜びである。

-コヘレト9:7-9「さあ、喜んであなたのパンを食べ、気持よくあなたの酒を飲むがよい。あなたの業を神は受け入れていてくださる。どのようなときも純白の衣を着て、頭には香油を絶やすな。太陽の下、与えられた空しい人生の日々、愛する妻と共に楽しく生きるがよい。それが、太陽の下で労苦するあなたへの、人生と労苦の報いなのだ」。

・死を忘れて、享楽の日々を送るのは愚かだ。しかし、義務に縛られ、労苦するだけの人生も空しい。人生は楽しむために神から与えられている、それがコヘレトの人生哲学だ。

-コヘレト7:15-18「この空しい人生の日々に、私はすべてを見極めた。善人がその善のゆえに滅びることもあり、悪人がその悪のゆえに長らえることもある。善人すぎるな、賢すぎるな、どうして滅びてよかろう。悪事をすごすな、愚かすぎるな、どうして時も来ないのに死んでよかろう。一つのことをつかむのはよいが、ほかのことからも手を放してはいけない。神を畏れ敬えば、どちらをも成し遂げることができる」。

・やがて人生を楽しめなくなる時が来る。今は後悔なく、現在を楽しめ。

-コヘレト11:9b-12「知っておくがよい、神はそれらすべてについて、お前を裁きの座に連れて行かれると。心から悩みを去り、肉体から苦しみを除け。若さも青春も空しい」。

・だからこそ「若い日にあなたの創造者を覚えよ」とコヘレトは語る。

-コヘレト12:1-2「青春の日々にこそ、お前の創造主に心を留めよ。苦しみの日々が来ないうちに。『年を重ねることに喜びはない』と言う年齢にならないうちに。太陽が闇に変わらないうちに。月や星の光がうせないうちに。雨の後にまた雲が戻って来ないうちに」。

-聖書教育の学び

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