江戸川区南篠崎町にあるキリスト教会です

日本バプテスト連盟 篠崎キリスト教会

2007年3月28日祈祷会(?ヨハネ、教会信徒への牧会的手紙)

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1.魂への配慮

・ヨハネ第三の手紙はガイオという個人に宛てられた牧会書簡である。ガイオは小アジアの教会の指導者であって、ヨハネから薫陶を受けた弟子であったらしい。ヨハネはガイオの体の健康ではなく、魂の平安を最初に祈る。
―?ヨハネ1:1-2「長老の私から、愛するガイオへ。私は、あなたを真に愛しています。愛する者よ、あなたの魂が恵まれているように、あなたがすべての面で恵まれ、健康であるようにと祈っています」。
・エペソにあったヨハネの教会では、小アジアの諸教会に巡回伝道者を派遣して、指導していた。その巡回伝道者がエペソに帰り、ガイオの教会で歓待を受けたことを報告し、そのお礼を兼ねて、この書状が出された。
―?ヨハネ1:5-6「愛する者よ、あなたは、兄弟たち、それも、よそから来た人たちのために誠意をもって尽くしています。彼らは教会であなたの愛を証ししました。どうか、神に喜ばれるように、彼らを送り出してください」。
・巡回伝道者たちはイエスが言われたように、「何も持たずに、旅をした」(ルカ9:1-5)。彼らを経済的に支援することが、信徒も宣教の業に加わる行為だとヨハネは言う。牧師が宣教し、信徒が支える教会の原型がある。
―?ヨハネ1:7-8「この人たちは、御名のために旅に出た人で、異邦人からは何ももらっていません。だから、私たちはこのような人たちを助けるべきです。そうすれば、真理のために共に働く者となるのです」。
・今日でも牧師になる者は「何も持たない」との覚悟が必要である。牧師が自己実現を目指したり、生活の安定を求めた時、欲が出る。牧師の基本は仕えることであり、仕えられることではない。ヨハネ10章は牧会の基本だ。
―ヨハネ10:11-12「私は良い羊飼いである。良い羊飼いは羊のために命を捨てる。羊飼いでなく、自分の羊を持たない雇い人は、狼が来るのを見ると、羊を置き去りにして逃げる」。
・しかし、その働きに対して報酬を与えられるのもまた、当然である。主は信徒の献金を通して牧者を養われる。
―?コリント9:14「主は、福音を宣べ伝える人たちには、福音によって生活の資を得るようにと指示されました」。
・牧者は信徒の魂を養う。牧会とは魂への配慮だ。ヨハネはガイオが信仰に歩むことを、我がことのように喜ぶ。
―?ヨハネ1:2-4「兄弟たちが来ては、あなたが真理に歩んでいることを証ししてくれるので、私は非常に喜んでいます。実際、あなたは真理に歩んでいるのです。自分の子供たちが真理に歩んでいると聞くほど、うれしいことはありません」。

2.牧者を受け入れない信徒たち

・しかし、全ての人がガイオのように、巡回伝道者を受け入れたわけではない。別の教会では、自分たちは自分たちでやっていくとして、ヨハネ教会からの伝道者の受け入れを拒否した。
―?ヨハネ1:9-10「私は教会に少しばかり書き送りました。ところが、指導者になりたがっているディオトレフェスは、私たちを受け入れません。だから、そちらに行ったとき、彼のしていることを指摘しようと思います。彼は、悪意に満ちた言葉で私たちをそしるばかりか、兄弟たちを受け入れず、受け入れようとする人たちの邪魔をし、教会から追い出しています」。
・信仰は個人ではなく教会共同体の中ではぐくまれる。イエスは言われた「あなたがたは互いに愛し合いなさい。愛し合うことによって私の弟子であることを証しなさい」と。教会を離れた信仰は死ぬ。
―ヨハネ15:5-6「私はぶどうの木、あなたがたはその枝である。人が私につながっており、私もその人につながっていれば、その人は豊かに実を結ぶ。・・・私につながっていない人がいれば、枝のように外に投げ捨てられて枯れる。そして、集められ、火に投げ入れられて焼かれてしまう」。
・教会もまた、他の教会との連帯の中にあってこそ、独善に陥らない。見える教会が集まって、見えない教会=キリストの体を形成する。教会は孤立化し、閉鎖的になってはいけない。
―?コリント12:12「体は一つでも、多くの部分から成り、体のすべての部分の数は多くても、体は一つであるように、キリストの場合も同様である」。
・バプテストの各個教会主義は優れた理念であるが、同時に教会が孤立化し、閉鎖的になる危険性を持つ。バプテストの各教会が他と連帯するのも、キリストの体を形成するためだ。ディオトレフェスはそれを忘れていた。
―?ヨハネ1:11「愛する者よ、悪いことではなく、善いことを見倣ってください。善を行う者は神に属する人であり、悪を行う者は、神を見たことのない人です」。
・ヨハネは手紙を書き送った後に、近いうちに訪問する旨を伝える。牧会は顔と顔をあわせてこそ為される。
―?ヨハネ1:13-14「あなたに書くことはまだいろいろありますが、インクとペンで書こうとは思いません。それよりも、近いうちにお目にかかって親しく話し合いたいものです」。

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