江戸川区南篠崎町にあるキリスト教会です

日本バプテスト連盟 篠崎キリスト教会

2023年11月16日祈祷会(箴言27章、人はその友により研磨される)

投稿日:

 

1.明日のことを思い煩うな

 

・箴言27章には独立した格言が集められており、特定のテーマはない。最初に語られるのは、「明日がどのような日になるか、私たちには分からない」ということである。

-箴言27:1-2「明日のことを誇るな。一日のうちに何が起こるか、あなたは知らないからだ。自分の口でではなく、ほかの者にあなたをほめさせよ。自分の唇でではなく、よその人によって」。

・人は現在の延長線上で将来を考える。しかし明日何が起こるか、いつまで生きることができるかは、私たちには分からない。私たちができることは、「主の御心であれば、生き永らえて、あのことやこのことをしよう」という決心であろう。

-ヤコブ4:13-17「よく聞きなさい。『今日か明日、これこれの町へ行って一年間滞在し、商売をして金もうけをしよう』と言う人たち、あなたがたには自分の命がどうなるか、明日のことは分からないのです。あなたがたは、わずかの間現れて、やがて消えて行く霧にすぎません。むしろ、あなたがたは、『主の御心であれば、生き永らえて、あのことやこのことをしよう』と言うべきです。ところが、実際は、誇り高ぶっています。そのような誇りはすべて、悪いことです。人がなすべき善を知りながら、それを行わないのは、その人にとって罪です」。

・イエスも「明日のことはわずらうな、今日の苦労は今日一日で十分である」と言われる。今日を一生懸命に生きれば、明日のことは神に委ねれば良い。

-マタイ6:34「だから、明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、その日だけで十分である」。

・「死を意識しながら、今をいかに充実して生きるか」が人生の知恵であろう。アップル創業者スティーブ・ジョブはスタンフォード大学卒業式で語った「自分が死と隣り合わせにあることを忘れずに思う、人生を左右する重大な選択を迫られた時には常に、決断を下す最も大きな手掛かりとなってくれた」。彼は2003年膵臓癌が見つかり、膵臓摘出手術を受けている。それから2年後の2005年の講演時は死を意識せざるを得ない時だった(死去は2011年)。

-スティーブ・ジョブズ/2005年スタンフォード大学卒業式スピーチから「私は17の時、次のような言葉を読みました『来る日も来る日もこれが人生最後の日と思って生きるとしよう。そうすればいずれ必ず、間違いなくその通りになる日が来る』。それから現在に至るまで33年間、私は毎朝鏡を見てこう問い掛けるのを日課としてきました『もし今日が人生最後の日だとしたら、今日やる予定のことを本当にやりたいだろうか』。自分が死と隣り合わせにあることを忘れずに思うこと、これは私がこれまで人生を左右する重大な選択を迫られた時には常に、決断を下す大きな手掛かりとなってくれました。何故なら、ありとあらゆる物事は我々が死んだ瞬間に全て消え去っていく。そして後に残されるのは本当に大事なことだけ。自分もいつかは死ぬ。そのことを思い起こせば、自分が何か失ってしまうのではないかという思考の落とし穴は回避できる。これは私の知る限り最善の防御策です」。

 

  1. 飢えている人には苦いものも甘い

 

・満腹している人は貴重な蜂蜜さえも拒否する。他方、飢えている人には苦いものさえ甘くなる。「空腹こそ最高の調味料」と言われる。

-箴言27:7「飽き足りている人は蜂の巣の滴りも踏みつける。飢えている人には苦いものも甘い」。

・イエスは「貧しい人々は、幸いである」と言われたが、その原型は「何と幸運な者だ、貧しい者は。彼らには神の王国がある。何と幸運な者だ、飢えている者は。彼らは腹いっぱいに満たされるだろう。何と幸運な者だ、泣いている者は。彼らは笑うだろう」でされる。貧しい者=ギリシャ語:プトーコスは、ヘブル語=アーニー(物乞い)、ダル(やせこけた、みすぼらしい)の訳で極貧者を意味する。イエスは物乞いを必要とするような貧しい人々を祝福された。なぜだろうか。

・福音書によれば、イエスの宣教に積極的に応答したのは、取税人や遊女等社会的に疎外されていた人々であり、反発したのはパリサイ人やサドカイ人等の支配階級だった。まさに「貧しい者」、「泣いている者」、「飢えている者」がイエスを受け入れ、「富んでいる者」、「満腹している者」、「笑っている者」はイエスを拒否した。満足している者は神を求めず、満たされていない者は求める。求める者には命が与えられ、求めない者には与えられない、今満たされていない者が祝福されるのは当然ではないかとイエスは言われる。

-ルカ6:20-25「貧しい人々は、幸いである、神の国はあなたがたのものである。今飢えている人々は、幸いである、あなたがたは満たされる。今泣いている人々は、幸いである、あなたがたは笑うようになる・・・しかし、富んでいるあなたがたは、不幸である、あなたがたはもう慰めを受けている。今満腹している人々、あなたがたは、不幸である、あなたがたは飢えるようになる。今笑っている人々は、不幸である、あなたがたは悲しみ泣くようになる」。

 

  1. 近い隣人は遠い兄弟に優る

 

・近い隣人は遠い兄弟にまさると箴言は語る。日本でも「遠い親戚より近くの他人」と言う。

-箴言27:9-10「香油も香りも心を楽しませる。友人の優しさは自分の考えにまさる。あなたの友人、父の友人を捨てるな。災いの日に、あなたの兄弟の家には行くな。近い隣人は遠い兄弟にまさる」。

・国を離れ、異国の地に寄留して心細い生活を送る人もいる。彼らを大事にせよと箴言は語る。

-箴言27:8(口語訳)「その家を離れてさまよう人は、巣を離れてさまよう鳥のようだ」。

・隣人愛は難民認定にも現れる。日本政府は難民をほとんど受け入れようとしない。主要国の難民認定率(2019年度)はアメリカ35%、イギリス32%、ドイツ23%、最も低いイタリアでさえ7%である。他方カナダの難民認定率は56%と高いが、日本は0.2%と異様に低い。認定率が5割を超えるカナダでは、難民認定においては「信頼性の推定」が原則となる。この原則によれば、法律上、難民申請者は真実を述べていると推定され、申請者が宣誓した後、審査官は、「申請者の陳述を疑うに足る十分な理由がない限り認めなければならない」。

・他方、日本の実務では、「非信頼性の推定」の原則がある。日本の裁判所では、「申請者の供述を真実であると認めるに足る的確な証拠がない」というのが、もはや難民認定を否定する際の定型文言にさえなっている。立証責任が難民側にある。裁判所の非寛容が、行政段階においてさらなる厳しい(不正確な)難民認定につながっている。不服申し立てをしてもほとんど認められない。違いは明らかである。「日本人はよその国の人々を入れたくなく、できるだけ排除しようとする。他方、欧米はキリスト教が根底にあり、できるだけ受け入れようとする」、日本の在り方は世界水準から見れば異様であり、まるで鎖国政策をとっているようだ。私たちキリスト者は「寄留者を助けよ」との御言葉を根拠に、声をあげなければならない。

-出エジプト22:20-23「寄留者を虐待したり、圧迫したりしてはならない。あなたたちはエジプトの国で寄留者であったからである。寡婦や孤児はすべて苦しめてはならない。もし、あなたが彼を苦しめ、彼が私に向かって叫ぶ場合は、私は必ずその叫びを聞く。そして、私の怒りは燃え上がり、あなたたちを剣で殺す。あなたたちの妻は寡婦となり、子供らは、孤児となる」。

 

4.人はその友によって研磨される

 

・鉄は鉄を持って研磨されるように、「人はその友によって研磨される」と箴言は語る。

-箴言27:17「鉄は鉄をもって研磨する。人はその友によって研磨される」。

・また「人は称賛によって試される」と箴言は語る。

-箴言27:21「銀にはるつぼ、金には炉。人は称賛によって試される」。

・吉田松陰の松下村塾では、明治維新を導く多数の人材が輩出した。松下村塾は、僅か2年間開かれ、弟子90人余りにも拘らず、新しい時代の原動力となる優れた人物を数多く輩出した。なぜか。様々な課題を題材に、参加者が、問題を考え抜き、議論を尽くす。列強が、アジアに進出し、日本にも黒船が訪れた危機の時代の中で、日本がいかに対処し、生き延びるためには何が必要か、人々をどの様に導けばよいのかが議論された。松陰は、松下村塾に入塾する若者たちに、知識教育ではなく、事の本質を捉え、どう行動するか、ということを教えている。松陰が信じていたのは、「いかに生きるかという志さえ立たせることができれば、人生そのものが学問に変わり、後は、生徒が勝手に学んでくれる」というものだった。

・イエスの弟子たちもそうであった。イエスは二年間という短い年月の間に、弟子たちを実践教育を通して訓練させられた。まさに「人はその友によって(交わりを通して)研磨される」のである。

-マルコ6:7-13「イエスは十二人を呼び寄せ、二人ずつ組にして遣わすことにされた。その際、汚れた霊に対する権能を授け、旅には杖一本のほか何も持たず、パンも、袋も、また帯の中に金も持たず、ただ履物は履くように、そして『下着は二枚着てはならない』と命じられた・・・十二人は出かけて行って、悔い改めさせるために宣教した。そして、多くの悪霊を追い出し、油を塗って多くの病人を癒した」。

-

Copyright© 日本バプテスト連盟 篠崎キリスト教会 , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.