江戸川区南篠崎町にあるキリスト教会です

日本バプテスト連盟 篠崎キリスト教会

2021年8月26日祈祷会(詩編65篇、神の赦しと祝福)

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1.赦しを与えてくださる神を拝する

 

・詩編65編は神殿で捧げ物を捧げる際に歌われた讃美だ。詩人は言う「沈黙してシオンにおられるあなたに讃美を捧げます。あなたは罪を贖ってくださる方」と。「シオン」はエルサレムの丘、ダビデの子ソロモンがそこに神殿を立てた故に、「神のいます場所」を意味する言葉となった。

-詩編65:2-4「沈黙してあなたに向かい、賛美をささげます。シオンにいます神よ。あなたに満願の献げ物をささげます。祈りを聞いてくださる神よ、すべて肉なるものはあなたのもとに来ます。罪の数々が私を圧倒します。背いた私たちをあなたは贖ってくださいます」。

・詩人は、神を「祈りを聞いて下さる方、背いた私たちを購って下さる方」と賛美する。70人訳聖書表題には「エレミヤとエゼキエルの寄留の言葉から彼らが出立しようとした時」とあり、「神に背いてバビロンに捕囚になった民が許されて帰国し、再建された神殿で犠牲を捧げることができるようになったことへの感謝」の歌とされる。

-詩編65:5「いかに幸いなことでしょう。あなたに選ばれ、近づけられ、あなたの庭に宿る人は。恵みの溢れるあなたの家、聖なる神殿によって、私たちが満ち足りますように」。

・民はバビロン捕囚の中で、自分たちを励ます神の声を、預言者の言葉を通して聴いた。だから民は、その同一性を保って、70年間の異国での捕囚を耐えることができた。多くの民族は亡国や捕囚の中で滅んでいくが、イスラエルは滅びなかった。エレミヤやエゼキエルは捕囚からの解放を見ることなく、生涯を終えるが、主はイスラエルを回復してくださることを繰り返し、預言する。

-エゼキエル18:30-32「『イスラエルの家よ。私はお前たち一人一人をその道に従って裁く、と主なる神は言われる。悔い改めて、お前たちのすべての背きから立ち帰れ。罪がお前たちをつまずかせないようにせよ。お前たちが犯したあらゆる背きを投げ捨てて、新しい心と新しい霊を造り出せ。イスラエルの家よ、どうしてお前たちは死んでよいだろうか。私はだれの死をも喜ばない。お前たちは立ち帰って、生きよ』と主なる神は言われる」。

・6節から詩人の視点は全世界に拡大し、天地を創造され支配される神への讃美が展開する。「山々」は神に創造された秩序を、「海と波」はその秩序を乱す混沌を象徴している。神はその混沌をも治める方と讃美が続く。

-詩編65:7-8「御力をもって山々を固く据え、雄々しさを身に帯びておられる方。大海のどよめき、波のどよめき、諸国の民の騒ぎを鎮める方」。

・バビロン捕囚を通じて、民は神が「バビロンにもおられる」ことを見出した。主(ヤハウェ)は単にイスラエルの神だけではなく、全世界の神であることを見出した民は、諸国の民に「この方を見よ」と伝えるために聖書を編集していく。災いと思えた捕囚が、イスラエルを「神により頼む聖書の民」へと変えていった。

-詩編65:6、9「私たちの救いの神よ、あなたの恐るべき御業が、私たちへのふさわしい答えでありますように。遠い海、地の果てに至るまで、すべてのものがあなたに依り頼みます・・・お与えになる多くのしるしを見て、地の果てに住む民は畏れ敬い、朝と夕べの出で立つところには、喜びの歌が響きます」。

 

2.豊かな恵みに感謝する

・10節からは食べ物を与えてくださる主の恵みに関する感謝が歌われる。天地を支配する神は、「神の水路=天に蓄えた水」を雨として地上に降らせ、その雨が畑を潤し、穀物を成長させてくださると賛美する。

-詩編65:10-11「あなたは地に臨んで水を与え、豊かさを加えられます。神の水路は水をたたえ、地は穀物を備えます。あなたがそのように地を備え、畝を潤し、土をならし、豊かな雨を注いで柔らかにし、芽生えたものを祝福してくださるからです」。

・イスラエルでは、雨期の秋から冬にかけて、農夫は種を蒔き、牧羊者は群れを荒野に導く。そして春になると収穫の初穂が神殿に捧げられ(過ぎ越しの祭り、3-4月)、夏には大麦の収穫感謝の祭り(七週の祭り、5-6月)、秋には小麦の刈入が行われ、人々は収穫感謝を祝う(仮庵の祭り、9-10月)。イスラエルの祭りは全て農業と牧畜に関する感謝が土台となっている。イエスが過越しの祭りの時に十字架で死なれたことを、新約の人々は「世の罪を取り除く神の子羊」(ヨハネ1:29)と理解した。

・詩人は故国に帰り、主が豊かな恵みを下さったことを感謝して歌う。穀物が豊かに実り、子羊も多く生まれた。神の過ぎ行くところ、いずこにも祝福の油が滴る。

-詩編65:12-14「あなたは豊作の年を冠として地に授けられます。あなたの過ぎ行かれる跡には油が滴っています。荒れ野の原にも滴り、どの丘も喜びを帯とし、牧場は羊の群れに装われ、谷は麦に覆われています。ものみな歌い、喜びの叫びをあげています」。

・詩の全体構成はエレミヤ書に似ている。捕囚からの解放とその後の豊作の実りが背景にある。

-エレミヤ29:10-14「バビロンに七十年の時が満ちたなら、私はあなたたちを顧みる。私は恵みの約束を果たし、あなたたちをこの地に連れ戻す。私は、あなたたちのために立てた計画をよく心に留めている・・・それは平和の計画であって、災いの計画ではない。将来と希望を与えるものである・・・あなたたちが私を呼び、来て私に祈り求めるなら、私は聞く。私を尋ね求めるならば見いだし、心を尽くして私を求めるなら、私に出会うであろう・・・私は捕囚の民を帰らせる。私はあなたたちをあらゆる国々の間に、またあらゆる地域に追いやったが、そこから呼び集め、かつてそこから捕囚として追い出した元の場所へ連れ戻すと主は言われる」。

 

3.詩篇65編の黙想

 

・乾燥の地パレスチナでは、天から与えられる水(祝福の雨)、その雨をためた水路こそが命をもたらした。

-詩編65:10-11「あなたは地に臨んで水を与え、豊かさを加えられます。神の水路は水をたたえ、地は穀物を備えます。あなたがそのように地を備え、畝を潤し、土をならし、豊かな雨を注いで柔らかにし、芽生えたものを祝福してくださるからです」。

・乾燥の地、アフガニスタンで働いた中村哲氏は、戦争と干ばつに苦しむ国で、砂漠に水路を造り、そこを緑の畑に変えようと努力した。ペシャワール会「アフガンの水」には、クリスチャン医師・中村哲氏の25年間の活動記録が記されている。主の恵みはそれを担う人によって伝えられる。今、アメリカ軍がアフガンから完全撤退し、イスラム原理主義のタリバーンが政権に着いたが、日本は中村哲氏の行動を継承することで、同国の再建に協力することは可能である。銃弾は国を破壊するが、水は再建する。

-笹川平和財団報告「故中村哲医師率いるペシャワール会(PMS)の緑の大地計画を実行し、16500haの農地とそこに誕生した65万人のコミュニティは、アフガニスタンの戦火とは無縁の地域になっている。2019年12月、中村哲医師は、銃撃され亡くなったが、コミュニティの住民は中村医師の意志を継ぎ、コミュニティと地域の発展に努力し、また、PMSも日本国内から支援している。最近のPMSの報告は、州政府職員から用水路建設の要請を受け、まずは同州技術者の研修を提案したこと、現在「PMS灌漑方式ガイドライン」作成がJICAの計画で進められており、この完成がアフガニスタン各地の関係者を励ます希望の書となることを期待している」。

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