江戸川区南篠崎町にあるキリスト教会です

日本バプテスト連盟 篠崎キリスト教会

2019年3月14日祈祷会(サムエル記下5章、ダビデが全イスラエルの王となる)

投稿日:2019年8月21日 更新日:

2019年3月14日祈祷会(サムエル記下5章、ダビデが全イスラエルの王となる)

1.ダビデの即位とエルサレムの建設

・サウルの子イシュ・ボシェトと将軍アブネルは死に、ダビデに敵する者はいなくなった。ダビデは先にユダの王になったが、ここに全イスラエルの王として即位した。統一王国の成立である。
−サムエル記下5:1-3「イスラエルの全部族はヘブロンのダビデのもとに来てこう言った『御覧下さい。私たちはあなたの骨肉です。これまで、サウルが私たちの王であった時にも、イスラエルの進退の指揮をとっておられたのはあなたでした。主はあなたに仰せになりました『わが民イスラエルを牧するのはあなただ。あなたがイスラエルの指導者となる』と・・・長老たちはダビデに油を注ぎ、イスラエルの王とした』」。
・主がダビデに油を注がれてから20年がたっていた。ダビデが待ちわびていた時が来た。
−サムエル記下5:4-5「ダビデは三十歳で王となり、四十年間王位にあった。七年六か月の間ヘブロンでユダを、三十三年の間エルサレムでイスラエルとユダの全土を統治した」。
・王に即位したダビデが最初に行ったのは、王国の首都エルサレムの建設であった。エルサレムはユダとイスラエルの中間にあり、連合王国の首都にふさわしい町であった。ダビデは町を攻め、これを攻略した。
−サムエル記下5:6-9「王とその兵はエルサレムに向かい、その地の住民のエブス人を攻めようとした・・・ダビデはシオンの要害を陥れた。これがダビデの町である・・・ダビデはこの要害に住み、それをダビデの町と呼び、ミロから内部まで、周囲に城壁を築いた」。
・ダビデはエルサレムに王宮を立て、これを首都とした。
−サムエル記下5:9-12「ダビデはこの要害に住み、それをダビデの町と呼び、ミロから内部まで、周囲に城壁を築いた。ダビデは次第に勢力を増し、万軍の神、主は彼と共におられた。ティルスの王ヒラムはダビデのもとに使節を派遣し、レバノン杉、木工、石工を送って来た。彼らはダビデの王宮を建てた。ダビデは、主が彼をイスラエルの王として揺るぎないものとされ、主の民イスラエルのために彼の王権を高めてくださったことを悟った」。
・ダビデはエルサレムでも新しい妻や側女を得て、彼女たちが多くの子を生んだ。この女性関係の弱さがダビデをやがて苦しめる。ダビデの子どもたちは相続争いを繰り広げ、殺し合い、最後にソロモンが王になる。
−サムエル記下5:13-16「ダビデはヘブロンから移った後、エルサレムでも妻をめとり、側女を置いたので、息子や娘が更に生まれた。エルサレムで生まれた子供たちの名は次のとおりである。シャムア、ショバブ、ナタン、ソロモン、イブハル、エリシュア、ネフェグ、ヤフィア、エリシャマ、エルヤダ、エリフェレト」。

2.ペリシテ軍の撃退

・ペリシテ人はダビデが連合王国の王になったことを裏切りと見て、ダビデを攻めてきた。武力に勝るペリシテ軍との戦いは王としての最初の試練であった。ダビデは主の御旨を聞き、それに従って撃退する。
−サムエル記下5:17-19「ペリシテ人は、ダビデが油を注がれてイスラエルの王になったことを聞いた。すべてのペリシテ人がダビデの命をねらって攻め上って来た。ダビデはこれを聞いて要害に下った。やって来たペリシテ人はレファイムの谷に陣を広げた。ダビデは主に託宣を求めた『ペリシテ人に向かって攻め上るべきでしょうか。彼らをこの手にお渡しくださるでしょうか』。主はダビデに答えられた『攻め上れ。必ずペリシテ人をあなたの手に渡す』」。
・ダビデは「勝利を求めて神殿に下った」のではなく、「神のみ旨を求めて神殿に下った」。ここにダビデの信仰がある。そして勝利したダビデは武功を自分のものとせず、主に感謝した。
−サムエル記下5:20-21「ダビデはバアル・ペラツィムに攻め入り、彼らを討ち滅ぼして、こう言った『主は敵を私の前で、水が堤防を破るように打ち破ってくださった』。その場所をバアル・ペラツィム(破れ目の主)と呼ぶのは、このためである」。
・イエスもゲッセマネで「私の思いではなく、あなたの御心が成りますように」と祈った。ここにも共通する祈りの原点がある。
−マルコ14:35-36「少し進んで行って地面にひれ伏し、できることなら、この苦しみの時が自分から過ぎ去るようにと祈り、こう言われた。『アッバ、父よ、あなたは何でもおできになります。この杯を私から取りのけてください。しかし、私が願うことではなく、御心に適うことが行われますように』」。
・ペリシテ軍は圧倒的な武力を背景に再びダビデを攻めた。ダビデは再び主の御旨を求め、その指示に従って、再びペリシテ軍を撃退した。この二度の戦いでペリシテ軍は大打撃を受け、イスラエルに平和が戻る。
−サムエル記下5:22-25「ペリシテ人は再び攻め上り、レファイムの谷に陣を広げた。ダビデが主に託宣を求めると、次のように答えられた『攻め上らず、背後に回れ。バルサムの茂みの反対側から敵に向かえ。茂み越しに行軍の音を聞いたら、攻めかかれ。主がペリシテの陣営を討つために、お前に先んじて出陣されるのだ』。ダビデは主の命じられたとおりに行動し、ゲバからゲゼルに至るまで、ペリシテ人を討ち滅ぼした」。

3.サムエル記下5章の黙想

・サムエル記下5章はダビデが全イスラエルの王になったことを記す。ダビデの王国は400年も続き、その家系から第二のダビデ(メシア)が生まれるとの希望が与えられた。このダビデ契約は直接的にはダビデ王家の世襲契約であるが、後にはメシア預言の言葉と理解されていく。
−サムエル記下7:12-16「あなたが生涯を終え、先祖と共に眠る時、あなたの身から出る子孫に跡を継がせ、その王国を揺るぎないものとする。この者が私の名のために家を建て、私は彼の王国の王座をとこしえに堅く据える・・・あなたの家、あなたの王国は、あなたの行く手にとこしえに続き、あなたの王座はとこしえに堅く据えられる」。
・このダビデ契約を受けて、新約のイエスは、「アブラハムの子、ダビデの子」として、位置づけられる。
−マタイ1:1「アブラハムの子ダビデの子、イエス・キリストの系図」。
・ダビデが首都としたエルサレム(原意は神=エルの、平和=サレム)はやがてソロモンによりエルサレム神殿が建設され、「神の都」と呼ばれるようになる。新約においては、イエスはエルサレムで活動して死に、エルサレムで復活され、エルサレムに最初の教会が生まれる。
−使徒1:8「あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける。そして、エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリアの全土で、また、地の果てに至るまで、私の証人となる」。
・さらに再臨のイエスはエルサレムに下ると預言された。
−ヨハネ黙示録21:1-4「私はまた、新しい天と新しい地を見た。最初の天と最初の地は去って行き、もはや海もなくなった。更に私は、聖なる都、新しいエルサレムが、夫のために着飾った花嫁のように用意を整えて、神のもとを離れ、天から下って来るのを見た。そのとき、私は玉座から語りかける大きな声を聞いた。『見よ、神の幕屋が人の間にあって、神が人と共に住み、人は神の民となる。神は自ら人と共にいて、その神となり、彼らの目の涙をことごとくぬぐい取ってくださる。もはや死はなく、もはや悲しみも嘆きも労苦もない。最初のものは過ぎ去ったからである』」。

-

Copyright© 日本バプテスト連盟 篠崎キリスト教会 , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.