・箴言27:1−3「明日のことを誇るな。一日のうちに何が生れるか知らないのだから。自分の口で自分をほめず、他人にほめてもらえ。自分の唇ではなく、異邦人にほめてもらえ。石は重く、砂も目方がある。無知な者が不機嫌なのはどちらよりも重い。」
-明日を誇ることは誰にも出来ません、明日はどうなるか人には分からないのです。自慢も過ぎれば、周囲のひんしゅくをかいます、だから、賞賛を知人友人に求めず、見知らぬ人や外国人からうけなさい。岩も砂も重いが、無知な者に対する怒りはそれらよりも重い。
・箴言27:4−7「憤りは残忍、怒りは洪水、ねたみの前に誰が耐ええようか。あらわな戒めは、隠された愛にまさる。愛する人の与える傷は忠実さのしるし、憎む人は数多くの接吻を与える。飽き足りている人は蜂の巣の滴りを踏みつける。飢えている人には苦いものも甘い。」
-憤りに慈悲は無く、怒りは洪水のように荒れ狂う、嫉妬の激しさには誰も耐えられない。率直な忠告は隠れた愛の顕れであり、愛する人からの叱責は愛情のしるしである。憎しみを隠した人が大げさに親しみを見せたりする。蜂蜜を食べ飽きた者は蜂の巣を踏みつけ、飢えている者ば不味いものでも旨いと言う。
−箴言27:8−10「鳥が巣から飛び去るように、人もその置かれたところから移って行く。香油は香りを楽しませる。友人の優しさは自分の考えにまさる。あなたの友人、父の友人を捨てるな。災いの日に、あなたの兄弟の家には行くな。近い隣人は遠い兄弟にまさる。」
-雛が巣立つように、人も生まれ故郷を出で立つ。香油が香りを楽しませるように、優しい友はあなたを寛がせる。だから、あなたの友、父の友との絆を失ってはならない。不幸の時は兄弟でも頼りにならない。困ったときは遠い親戚より近くの他人と言うではないか。
・箴言27:11−13「わが子よ。知恵を得てわたしの心を楽しませよ。そうすれば、わたしを嘲る者に言葉を返すことができる。思慮深い人は災難が来ると見れば身を隠す。浅はかな者は通り抜けようとして痛い目に遭う。他国の者を保証する人からは着物を預かれ。他国の女を保証する人からは抵当を取れ。」
-わが子よ。知恵を得てわたしを喜ばせてくれ。そうなれば、だれがわたしを謗ろうとわたしは言い返してやることができる。智者は危険を感じて身を隠すが、思慮の浅い者は近付いてひどい目に遭う。外国人を保証する者や異国の女からは担保を取れ。
・箴言27:14−16「友人への祝福も、早朝から大声でするなら、それは呪いと見なされる。降りしきる雨の日に滴り続けるしずくと、いさかい好きな妻は似ている。彼女を制する者は風をも制する。彼は香油をその右の手の力と呼ぶ。」
-友への祝福も時と場所を弁えてせよ。いさかい好きの妻はいつまでも続く雨だれのようだ、彼女を思い通りにできるなら風を止められ、香油を手で掴むこともできるだろう。
・箴言27:17−19「鉄は鉄をもって研磨する。人はその友によって研磨される。いちじくの番人はいちじくを食べる。主人を守る者は名誉を得る。水が顔を映すように、心は人を映す。」
-鉄は鉄で磨かれるように、人はその友により磨かれる。いちじくを守る番人がいちじくを食べられる。主人を守る召使は名誉を得る。心は鏡のように人格を映し出す。
*ヤコブ1:23−25「御言葉を聞くだけで行わない人がいれば、その人は生まれつきの顔を鏡に映して眺める人に似ています。鏡に映った自分の顔を眺めても、それがどのようであったか、すぐ忘れてしまいます。しかし、自由をもたらす完全な律法を一心に見つめ、これを守る人は、聞いて忘れる人ではなく、行う人です。」
・箴言27:20−22「陰府も滅びの国も飽き足りることがない。人間の目も飽き足りることがない。銀にはるつぼ、金には炉。人は称賛によって試される。無知な者を臼に入れて、杵でついても、無知は彼を去らない。」
-死の国は際限なく人を呑みこみ満ち足りることはない。そのように、人の欲望も果てしがない。金銀の純度は坩堝で溶かして試される。人も称賛されて人柄がわかる。無知な者を臼に入れ、杵で搗いても無知は無知、何も変わらない。
・箴言27:23−27「あなたの羊の様子をよく知っておけ。群れに心を向けよ。財産はとこしえに永らえるものではなく、冠も代々に伝わるものではない。草は刈り取られ、また青草が現れ、山々の牧草は集められる。羊はあなたの着物となり、雄山羊は畑の代価となる。雌山羊の乳はあなたのパン、一家のパンとなり、あなたに仕える少女らを養う。」
-あなたの羊の群れの番をよくして大切に守りなさい。財産は永久に保てず、名誉も代々伝えられない。どちらも大切に守りなさい。山々の牧草は刈り取られて生え、刈り集められることを繰り返す。羊の毛は刈られてあなたの衣服となり、雄山羊は売られて畑を買う資金となる。雌山羊の乳はあなたの一家を養い、あなたのもとで働く少女らを養う。すべては神の恵みだから大切に守りなさい。
2013年2月13日祈祷会(箴言27:1−27、ソロモンの箴言補遺3)
投稿日:2019年8月21日 更新日: