1.香をたく祭壇
・聖所に香をたく祭壇を造れと命じられる。アカシヤ材で造られ、金で覆われたため、金の祭壇と言われた。
―出エジプト記30:0-6「アカシヤ材で香をたく祭壇を造りなさい。・・・それを掟の箱を隔てる垂れ幕の手前に置く。この掟の箱の上の贖いの座の前で私はあなたと会う。」
・香壇は祈りのためのものである。祭司は朝夕に香をたき、神の前に祈る。
―出エジプト記30:7-8「アロンはその祭壇で香草の香をたく。すなわち、毎朝ともし火を整えるとき、また夕暮れに、ともし火をともすときに、香をたき、代々にわたって主の御前に香りの献げ物を絶やさぬようにする。」
・私たちも朝夕に祈ることを命じられる。何故ならば、私たちは日々の命を主からいただくからである。
―黙示録5:8「巻物を受け取ったとき、四つの生き物と二十四人の長老は、おのおの、竪琴と、香のいっぱい入った金の鉢とを手に持って、小羊の前にひれ伏した。この香は聖なる者たちの祈りである。」
・香をたくときにまがい物の香をたいてはいけないと言われる。私たちが祈るのは主の前に立たされることであり、私たちが自分の都合や要望だけを述べる時ではない。最上のものを捧げよと命じられる。
―出エジプト記30:9「あなたたちはその上で規定に反した香や焼き尽くす献げ物、穀物の献げ物、ぶどう酒の献げ物などをささげてはならない。」
2.購いの金
・民は人口登録をして、20歳以上の男子は全て銀半シュケルの神殿税を払うように求められる。
―出エジプト記30:12-14「あなたがイスラエルの人々の人口を調査して、彼らを登録させるとき、登録に際して、各自は命の代償を主に支払わねばならない。・・・登録が済んだ者はすべて、聖所のシェケルで銀半シェケルを主への献納物として支払う。・・・登録を済ませた二十歳以上の男子は、主への献納物としてこれを支払う。」
・この神殿税は幕屋を維持するために用いられる。今日で言えば、教会を維持するための献金であろう。幕屋を維持する=教会を維持するために献金する。それも礼拝の一部であることを教会は教えなければいけない。
―出エジプト記30:16「あなたがイスラエルの人々から集めた命の代償金は臨在の幕屋のために用いる。それは、イスラエルの人々が主の御前で覚えられるために、あなたたちの命を贖うためである。」
・その献金は貧富の別なく銀半シュケルと定められた。献金は「共に捧げる」ことが求められている。
―出エジプト記30:15「あなたたちの命を贖うために主への献納物として支払う銀は半シェケルである。豊かな者がそれ以上支払うことも、貧しい者がそれ以下支払うことも禁じる。」
3.青銅の洗盤と聖別の油
・青銅で洗盤を作り、聖所と燔祭の祭壇の間に置けと命じられる。
―出エジプト記30:18-19「洗い清めるために、青銅の洗盤とその台を作り、臨在の幕屋と祭壇の間に置き、水を入れなさい。アロンとその子らは、その水で手足を洗い清める。」
・青銅の祭壇で犠牲の動物が焼かれる。その血や灰を洗盤で洗い流すように命じられる。ソロモンの神殿にも大きな洗盤が作られたし、イエスの時代にも「清めの水」が各家庭にも置かれた。イエスはこの清めの水を祝福のぶどう酒に変えられた。イエスの十字架により罪が清められるため、もう水は必要ではない。
―?ヨハネ1:7「神が光の中におられるように、私たちが光の中を歩むなら、互いに交わりを持ち、御子イエスの血によってあらゆる罪から清められます。」
・祭司に注ぐために聖別の油を作れと言われる。油注がれたもの(=メシヤ)は旧約においては祭司・王・預言者である。イエスをキリストと言う時、イエスは祭司であり王であり預言者であることを意味する。
―イザヤ61:1「主は私に油を注ぎ、主なる神の霊が私をとらえた。私を遣わして、貧しい人に良い知らせを伝えさせるために。打ち砕かれた心を包み、捕らわれ人には自由を、つながれている人には解放を告知させるために。」
・油注がれた者は、力を与えられる。祭司が執り成しの祈りをするのはこのためである
―ヤコブ5:14「あなたがたの中で病気の人は、教会の長老を招いて、主の名によってオリーブ油を塗り、祈ってもらいなさい。」