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日本バプテスト連盟 篠崎キリスト教会

2003年3月19日祈祷会(出エジプト記1章、エジプトのイスラエル人)

投稿日:2019年8月21日 更新日:

1.神の導きの歴史としての出エジプト記

・創世記はヤコブと息子たちがエジプトに下ったことで終わり、それを継承して出エジプト記が書かれている。
―出エジプト記1:1-7「ヤコブと共に、おのおのその家族を伴って、エジプトへ行ったイスラエルの子らの名は次のとおりである。・・・ヤコブの腰から出たものは、合わせて七十人。ヨセフはすでにエジプトにいた。そして、ヨセフは死に、兄弟たちも、その時代の人々もみな死んだ。けれどもイスラエルの子孫は多くの子を生み、ますますふえ、はなはだ強くなって、国に満ちるようになった。」
・これは、神がアブラハム・イサク・ヤコブに約束された祝福の成就の過程である。
―創世記12:1-2「主はアブラムに言われた『あなたは国を出て、親族に別れ、父の家を離れ、私が示す地に行きなさい。私はあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大きくしよう。』」

2.神の祝福がエジプト人には災いとなる。

・そのイスラエルへの神の祝福がエジプト王の迫害を招く。
―出エジプト記1:8-10「ヨセフのことを知らない新しい王が、エジプトに起った。彼はその民に言った『見よ、イスラエル人なるこの民は、我々にとってあまりにも多くまた強すぎる。我々は、抜かりなく彼らを取り扱おう。彼らが多くなり戦いの起こる時敵に味方して我々と戦い、ついにこの国から逃げ去ることのないようにしよう』」。
・信仰の結果は常に単純なハッピーエンドになるわけではない。神の祝福が最終的に成就するまでに、イスラエルは更に長い忍耐の時を必要とした(モーセの誕生から、民のカナン侵攻まで120年を要した)。
―詩篇105:23-44「イスラエルはエジプトに下り、ヤコブはハムの地に宿った。主は御自分の民を大いに増やし、敵よりも強くされた。主が彼らの心を変えられたので、彼らは主の民を憎み主の僕たちを悪だくみをもって扱った。主は僕モーセを遣わしアロンを選んで遣わされた。・・・主は、御自分の民を喜びのうちに、選ばれた民を歓呼のうちに導き出された。主は彼らに諸国の土地を授け、多くの民の労苦の実りを継がせられた。

3.イスラエルに対する試み

・最初の試みは苦役であった。エジプト人はイスラエルを奴隷として、重い苦役を負わせた。しかし、神の守りの中で、このような苦役をも祝福となっていった。
―出エジプト記1:11-14「エジプト人はそこで、イスラエルの人々の上に強制労働の監督を置き、重労働を課して虐待した。・・・しかし、虐待されればされるほど彼らは増え広がったので、エジプト人はますますイスラエルの人々を嫌悪し、イスラエルの人々を酷使し、粘土こね、れんが焼き、あらゆる農作業などの重労働によって彼らの生活を脅かした。彼らが従事した労働はいずれも過酷を極めた。」
・二番目の試みは民族の抹殺であった。エジプト王は助産婦に命じてイスラエルの男児を殺そうとした。・しかし、二人の助産婦は、王の命令に逆らって、ヘブル人の赤子を救った。王よりも神を恐れていたからだ。
―出エジプト記1:15-17「エジプト王は二人のヘブライ人の助産婦に命じた。・・・『お前たちがヘブライ人の女の出産を助けるときには、子供の性別を確かめ、男の子ならば殺し、女の子ならば生かしておけ』。助産婦はいずれも神を畏れていたので、エジプト王が命じたとおりにはせず、男の子も生かしておいた。」
・神の業はしばしば、このような無名の人達によって担われる。キング牧師が公民権運動を始める契機になったのは、1955年に白人にバスの座席を譲ることを拒否して逮捕されたローザ・パークス夫人の行為であった。
―申命記6:24-25「主は我々にこれらの掟をすべて行うように命じ、我々の神、主を畏れるようにし、今日あるように、常に幸いに生きるようにしてくださった。我々が命じられたとおり、我々の神、主の御前で、この戒めをすべて忠実に行うよう注意するならば、我々は報いを受ける。」
・人はこのような迫害とそれに対する神の助けを通して、神の民とされていく。
―ヘブル12:5-6「わが子よ、主の鍛錬を軽んじてはいけない。主から懲らしめられても、力を落としてはいけない。なぜなら、主は愛する者を鍛え、子として受け入れる者を皆、鞭打たれるからである。」
・エジプト王は、男の子は全てナイルに投げ込めとの命令を発した。それが次のモーセ誕生の舞台になっていく。
―出エジプト記1:22-2:10「ファラオは全国民に命じた。『生まれた男の子は、一人残らずナイル川にほうり込め。女の子は皆、生かしておけ。』・・・王女は彼をモーセと名付けて言った。『水の中から私が引き上げた(マーシャー)のですから。』」

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