すべて重荷を負うて苦労している者は、私のもとに来なさい。

トップ  >  マタイによる福音書  >  2003年6月18日  マタイ24:15-51  終末の時
1.マタイの教会の置かれた状況

・マタイ福音書は紀元80年ごろに書かれた。ユダヤ戦争(66-70年)で、エルサレムが破壊され、多くの人々が殺され、捕囚となり、神殿も消失した記憶は生々しいときである。
―マタイ24:15-21「預言者ダニエルの言った憎むべき破壊者が、聖なる場所に立つのを見たら―読者は悟れ―そのとき、ユダヤにいる人々は山に逃げなさい。屋上にいる者は、家にある物を取り出そうとして下に降りてはならない。・・・そのときには、世界の初めから今までなく、今後も決してないほどの大きな苦難が来るからである。」
・ユダヤ人達は狂信的に異邦人ローマに抵抗したが、教会は剣の力では神の国は来ないとして、戦争に参加しなかった。そのため、同胞ユダヤ人からは憎まれ、迫害を受けた。
―ヨハネ9:22 「両親がこう言ったのは、ユダヤ人たちを恐れていたからである。ユダヤ人たちは既に、イエスをメシアであると公に言い表す者がいれば、会堂から追放すると決めていたのである。」
・その迫害に悩む教会のために、神の救いは来ることをマタイは預言している。
―マタイ24:22「神がその期間を縮めてくださらなければ、だれ一人救われない。しかし、神は選ばれた人たちのために、その期間を縮めてくださるであろう。」
・苦難は外からだけでなく内からも来た。混乱の中で、多くの偽預言者が現れ、人々を惑わしていた。
―マタイ24:23-26「そのとき、『見よ、ここにメシアがいる』『いや、ここだ』と言う者がいても、信じてはならない。偽メシアや偽預言者が現れて、大きなしるしや不思議な業を行い、できれば、選ばれた人たちをも惑わそうとするからである。・・・だから、人が『見よ、メシアは荒れ野にいる』と言っても、行ってはならない。また、『見よ、奥の部屋にいる』と言っても、信じてはならない。」

2.災いの時はいつまでも続かない。

・今の苦難は出口がないように思えるかも知れないが、安心せよ。キリストが再び来られる。
―マタイ24:29-30「その苦難の日々の後、たちまち/太陽は暗くなり、/月は光を放たず、/星は空から落ち、/天体は揺り動かされる。そのとき、人の子の徴が天に現れる。そして、そのとき、地上のすべての民族は悲しみ、人の子が大いなる力と栄光を帯びて天の雲に乗って来るのを見る。」
・苦難は神の救済により終わるとは、初代教会の固く信じたことであった。
―マラキ3:19-20「見よ、その日が来る/炉のように燃える日が。高慢な者、悪を行う者は/すべてわらのようになる。到来するその日は、と万軍の主は言われる。彼らを燃え上がらせ、根も枝も残さない。しかし、わが名を畏れ敬うあなたたちには/義の太陽が昇る。その翼にはいやす力がある。あなたたちは牛舎の子牛のように/躍り出て跳び回る。」
・この背景にあるのは、神の言葉に対する信仰である。天地は滅びるが、神の言葉は滅びない。
―マタイ24:34-35「はっきり言っておく。これらのことがみな起こるまでは、この時代は決して滅びない。天地は滅びるが、わたしの言葉は決して滅びない。」

3.滅ばないものを求めよ。

・この世の出来事は全て過ぎ去る。人間に土台を置くものはそうだ。しかし神の約束は過ぎ去らない。
―イザヤ40:6-8「肉なる者は皆、草に等しい。永らえても、すべては野の花のようなもの。草は枯れ、花はしぼむ。主の風が吹きつけたのだ。この民は草に等しい。草は枯れ、花はしぼむが/わたしたちの神の言葉はとこしえに立つ。」
・キリスト者はそれを知るから、どのような状況下にあっても、絶望しないで待つことが出来る。
―競撻謄1:19「こうして、わたしたちには、預言の言葉はいっそう確かなものとなっています。夜が明け、明けの明星があなたがたの心の中に昇るときまで、暗い所に輝くともし火として、どうかこの預言の言葉に留意していてください。」
・終わりの時がいつ来るのか、私たちは知らない。しかし、確実に私たちの終わりは来る。その時、私たちは神の前に立って裁かれるだろう。
―マタイ24:48-51「それが悪い僕で、主人は遅いと思い、仲間を殴り始め、酒飲みどもと一緒に食べたり飲んだりしているとする。もしそうなら、その僕の主人は予想しない日、思いがけない時に帰って来て、彼を厳しく罰し、偽善者たちと同じ目に遭わせる。そこで泣きわめいて歯ぎしりするだろう。」

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