すべて重荷を負うて苦労している者は、私のもとに来なさい。

トップ  >  マタイによる福音書  >  2002年4月3日  マタイ1:1-17 キリストの系図
1.マタイは冒頭にイエスの系図を掲げて、福音を語り始める。

・アブラハムを選び、ダビデを祝福された神が、約束の成就としてイエスを降されたとの信仰告白である。
―アブラハムからダビデまで、14代であった(民族の父から王国の父までの系図)。
―ソロモンからエコンヤまで、14代であった(王国の繁栄から王国の滅亡までの系図)。
―シャルティエルからイエスまで、14代であった(王国の滅亡から新しい王の誕生までの系図)。

2.系図の中に、四人の罪ある女性たちの名が挙げられている。

・マタイは、系図の中に、人間の目からは疑義のもたれる四人の女性の名を挙げる。
―タマル=ユダの長子エルの妻となったが、エルが死ぬと弟オナンの妻となった。オナンも死ぬと、オナンの弟シェラが成人するまで実家に帰って待ったが、シェラが成人しても父ユダが結婚させようとしなかったので、遊女を装ってしゅうとユダと結ばれ、ペレツとゼラフを産んだ(創38章)。
―ラハブ=エリコの遊女(ヨシ2:1)。彼女はエリコの城壁の中に家を持ち、探るためにヨシュアが遣わした2人の斥候をかくまい助けた。ヨシュアは、それに感謝し、ラハブ一族を助け、夫を与えた(ヨシ6:22‐25)。その夫からボアズが生まれる。
―ルツ=モアブの女。エリメレク、ナオミ夫妻の子マフロンと結婚したが、義父エリメレクと夫に先立たれて、故郷に帰るナオミに従ってベツレヘムに行き、姑ナオミを助けた。エリメレクの親族の一人であるボアズと知り合い、ボアズはルツをめとった(ルツ4章)。ルツはエッサイの父であるオベデを産んだ。
―バテシバ=彼女はヘテ人ウリヤの妻であったが、夫ウリヤが戦場にいる時ダビデ王に召し入れられて妊娠し、ダビデはウリヤを殺しバテシバを妻とした。バテシバは後にソロモンを産んだ(競汽11‐12章)。

3.マタイはここに何故、四人の女性たちの名を挙げたのか。

・古代の系図は、通常は男性だけで構成される。また、女性を入れるにしても、サラ(アブラハムの妻)、リベカ(イサクの妻)等賞賛されるべき女性はたくさんいる。何故、異邦人であり、また性的不道徳が批判されかねない女性たちをあえて選んだのか。
・マタイは、世の人々が恥とし、不名誉とし、引け目とする出来事が、キリストにおいて聖別されるという信仰をここで告白している(パウロも同じ信仰に立つ)。
―汽灰螢鵐1:26「兄弟たち、あなたがたが召されたときのことを、思い起こしてみなさい。人間的に見て知恵のある者が多かったわけではなく、能力のある者や、家柄のよい者が多かったわけでもありません。1:27 ところが、神は知恵ある者に恥をかかせるため、世の無学な者を選び、力ある者に恥をかかせるため、世の無力な者を選ばれました。1:28 また、神は地位のある者を無力な者とするため、世の無に等しい者、身分の卑しい者や見下げられている者を選ばれたのです。1:29 それは、だれ一人、神の前で誇ることがないようにするためです。」
・イエスが何故、家畜小屋で生まれられたのか。イエスが何故、貧しい大工の子として育てられたのか。
―マタイ9:12「イエスはこれを聞いて言われた。「医者を必要とするのは、丈夫な人ではなく病人である。9:13 『わたしが求めるのは憐れみであって、いけにえではない』とはどういう意味か、行って学びなさい。わたしが来たのは、正しい人を招くためではなく、罪人を招くためである。」
・私たちの両親が、タマルやバテシバのような罪人であっても、否、私たち自身がタマルやバテシバのように罪を犯した存在であっても、そのためにこそイエスは来られたとの信仰が告白されている。
―ヘブル5:2「彼(キリスト)は自分自身、弱さを身に負うているので、無知な迷っている人々を、思いやることができると共に、5:3 その弱さのゆえに、民のためだけではなく自分自身のためにも、罪についてささげものをしなければならないのである」(口語訳)。
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2002年4月10日 マタイ1:18−25 イエス・キリストの降誕