すべて重荷を負うて苦労している者は、私のもとに来なさい。

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1.明日のことを思い煩うな

・箴言27章には独立した格言が集められており、特定のテーマはない。最初に語られるのは、「明日がどのような日になるか、私たちには分からないことを知れ」である。
−箴言27:1-2「明日のことを誇るな。一日のうちに何が起こるか、あなたは知らないからだ。自分の口でではなく、ほかの者にあなたをほめさせよ。自分の唇でではなく、よその人によって」。
・人は現在の延長線上で将来を考える。しかし明日何が起こるか、私たちには分からない。私たちができることは、「今日出来ることは今日する」ことであろう。
−ヤコブ4:13-17「よく聞きなさい。『今日か明日、これこれの町へ行って一年間滞在し、商売をして金もうけをしよう』と言う人たち、あなたがたには自分の命がどうなるか、明日のことは分からないのです。あなたがたは、わずかの間現れて、やがて消えて行く霧にすぎません。むしろ、あなたがたは、『主の御心であれば、生き永らえて、あのことやこのことをしよう』と言うべきです。ところが、実際は、誇り高ぶっています。そのような誇りはすべて、悪いことです。人がなすべき善を知りながら、それを行わないのは、その人にとって罪です」。
・イエスも「明日のことはわずらうな、今日の苦労は今日一日で十分である」と言われる。今日を一生懸命に生きれば、明日のことは神に委ねれば良い。
−マタイ6:34「だから、明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、その日だけで十分である」。

2. 飢えている人には苦いものも甘い

・満腹している人は貴重なはちみつさえも拒否する。他方、飢えている人は苦いものも甘い。「空腹こそ最高の調味料」と言われる。
−箴言27:7「飽き足りている人は蜂の巣の滴りも踏みつける。飢えている人には苦いものも甘い」。
・イエスは「貧しい人々は、幸いである」と言われたが、その原型は「何と幸運な者だ、貧しい者は。彼らには神の王国がある。何と幸運な者だ、飢えている者は。彼らは腹いっぱいに満たされるだろう。何と幸運な者だ、泣いている者は。彼らは笑うだろう」でされる。貧しい者=ギリシャ語:プトーコスは、ヘブル語=アーニー(物乞い)、ダル(やせこけた、みすぼらしい)の訳で極貧者を意味する。イエスは物乞いを必要とするような貧しい人々を祝福された。
・福音書によれば、イエスの宣教に積極的に応答したのは、取税人や遊女等社会的に疎外されていた人々であり、反発したのはパリサイ人やサドカイ人等の支配階級だった。まさに「貧しい者」、「泣いている者」、「飢えている者」がイエスを受け入れ、「富んでいる者」、「満腹している者」、「笑っている者」はイエスを拒否した。満足している者は神を求めず、満たされていない者は求める。求める者には命が与えられ、求めない者には与えられないとしたら、今、満たされていない者が祝福されるのは当然ではないかとイエスは言われる。
−ルカ6:20-25「貧しい人々は、幸いである、神の国はあなたがたのものである。今飢えている人々は、幸いである、あなたがたは満たされる。今泣いている人々は、幸いである、あなたがたは笑うようになる・・・しかし、富んでいるあなたがたは、不幸である、あなたがたはもう慰めを受けている。今満腹している人々、あなたがたは、不幸である、あなたがたは飢えるようになる。今笑っている人々は、不幸である、あなたがたは悲しみ泣くようになる」。

3. 近い隣人は遠い兄弟に優る

・近い隣人は遠い兄弟にまさると箴言は語る。日本でも「遠い親戚より近くの他人」と言う。
−箴言27:9-10「香油も香りも心を楽しませる。友人の優しさは自分の考えにまさる。あなたの友人、父の友人を捨てるな。災いの日に、あなたの兄弟の家には行くな。近い隣人は遠い兄弟にまさる」。
・国を離れ、異国の地に寄留して心細い生活を送る人もいる。彼らを大事にせよと箴言は語る。
−箴言27:8(口語訳)「その家を離れてさまよう人は、巣を離れてさまよう鳥のようだ」。
・日本政府は難民をほとんど受け入れようとしない。今般、シリアから逃れたが、日本で難民認定されなかったヨセフ・ジュディさん(31)らシリア人男性4人が3月17日、国を相手に難民として認めるよう求めて東京地裁に提訴した。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、390万人以上が難民となったシリア内戦は「今世紀最悪の人道危機」だとして、各国に難民支援などの協力を求めている。主要7化国(G7)の多くはシリア人を積極的に難民として受け入れている。昨年上半期のUNHCRの集計によると、難民認定率は米国が96%(1万人)、カナダは95%(1万人)、英国も90%(143人)。密航が多いとされるイタリアも43%を難民認定しており(450人)、同時期に0%だった日本の消極姿勢が際立っている(現在は3人)。原告側は訴訟を通じ、国際的に厳し過ぎる認定基準のあり方を問うだけでなく、日本が難民条約加盟国として国際的責任を問題提起したい考えだ。
-出エジプト22:20-23「寄留者を虐待したり、圧迫したりしてはならない。あなたたちはエジプトの国で寄留者であったからである。寡婦や孤児はすべて苦しめてはならない。もし、あなたが彼を苦しめ、彼が私に向かって叫ぶ場合は、私は必ずその叫びを聞く。そして、私の怒りは燃え上がり、あなたたちを剣で殺す。あなたたちの妻は寡婦となり、子供らは、孤児となる」。

4.人はその友によって研磨される

・鉄は鉄を持って研磨されるように、人はその友によって研磨されると箴言は語る。
-箴言27:17「鉄は鉄をもって研磨する。人はその友によって研磨される」。
・また人は称賛によって試されると箴言は語る。
-箴言27:21「銀にはるつぼ、金には炉。人は称賛によって試される」。
・吉田松陰の松下村塾から明治維新を導く人材が輩出した。松下村塾は、僅か2年間、弟子90人余りにも拘らず、新しい時代の原動力となる優れた人物を数多く輩出した。なぜここまで優れた成果をあげることができたのか。様々な課題を題材に、参加者が、問題を考え抜き、議論を尽くす。列強が、アジアに進出し、日本にも黒船が訪れた危機の時代の中で、日本がいかに対処し、生き延びるためには何が必要か、人々をどの様に導けばよいのか。松陰は、松下村塾を通して、入塾する若者たちに、知識教育ではなく、事の本質を捉え、どう行動するか、ということを教えている。松陰が、信じていたのは、「いかに生きるかという志さえ立たせることができれば、人生そのものが学問に変わり、後は、生徒が勝手に学んでくれる」というものだった。
・イエスの弟子たちもそうであった。イエスは二年間という短い年月の間に、弟子たちは実践教育を通して訓練させられた。
-マルコ6:7-13「イエスは十二人を呼び寄せ、二人ずつ組にして遣わすことにされた。その際、汚れた霊に対する権能を授け、旅には杖一本のほか何も持たず、パンも、袋も、また帯の中に金も持たず、ただ履物は履くように、そして『下着は二枚着てはならない』と命じられた・・・十二人は出かけて行って、悔い改めさせるために宣教した。そして、多くの悪霊を追い出し、油を塗って多くの病人をいやした」。
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