すべて重荷を負うて苦労している者は、私のもとに来なさい。

トップ  >  箴言  >  2012年7月25日祈祷会(箴言1:8-19「父の諭し(一)」)
・「諭し」を知恵の学校の授業だとしたら、この「父の諭し」の父は「知恵の学校」の教師で、諭しを受ける子供は生徒です。知恵の学校の教材は、父が人生経験から学んだものと父祖から伝えられたものの結晶です。そして箴言の著者は人は素直に、その知恵を受け入れるものではないことも察知し、警告しています。
−箴言1:7「主を畏れることは知恵の初め。無知な者は知恵をも諭しをも侮る。」
・個人の人生経験だけで知恵を学ぶとしたら、人生はまさに苛酷な教師となります。彼や彼女が自ら知恵を学び得たときには、すでに遅過ぎて役立たないか、または意識が薄く何も学ばないことさえ生じます。自分の人生だけで、教訓を得てそれから本質を抜き出し、知恵とするのでは、人生のすべてに対処できません。ですから、ここでは父母の教えを「頭に戴く優雅な冠、首にかける飾り」と高く価値づけているのです。
−1:8-9「わが子よ。父の諭しに聞き従え。母の教えをおろそかにするな。それらは頭に戴く優雅な冠、首にかける飾りとなる。」
・「わが子よ」で始まる呼びかけであっても、実の親が実の子に対する呼びかけと限定はできまぜん。教師は親愛をこめて親が子に対するように生徒に呼びかけるのが、当時のユダヤの代表的教訓の形式でした。なぜなら、知恵の教師の教えは父母の教えと一体であり、親たちは先祖より伝えられた教えを、忠実に子に伝えねばならない義務がありました。
−申命記6:6-7「今日わたしが命じるこれらの言葉を心に留め、子供たちに繰り返し教え、家に座っているときも道を歩くときも、寝ているときも起きているときも、これを語り聞かせなさい。」
・10から14節では、わが子がこの世で生きる努力を始めようとするとき、起こるであろう誘惑が予測しています。ここで言われている「ならず者」は聖書で「すべての人は罪人である」というような、全人類即罪人的意味の罪人ではなく、犯罪者をさしています。
−1:10-12「わが子よ。ならず者があなたを誘惑しても、くみしてはならない。『一緒に来い。待ち伏せして、血を流してやろう。罪のない者をだれかれかまわず隠れて待ち、陰府のように、生きながらひと呑みにし、まる呑みにして、墓穴に沈めてやろう。』」
・ここで言う「ならず者」は平然と罪を犯すような犯罪者をさしています。彼らは自分の犯した罪の呵責はないばかりか、若者を誘いこみ仲間にすることなど気にしない。彼らは「善きサマリヤ人の物語」に登場するような、血も涙もない強盗なのです。
−ルカ10:30「イエスはお答えになった。『ある人がエルサレムからエリコへ下って行く途中、追いはぎに襲われた。追いはぎはその人の服をはぎ取り、殴りつけ、半殺しにしたまま立ち去った。』」
・情け容赦ない強盗が存在していたことを「箴言」は記しています。
−1:13-14「『金目の物は何ひとつ見落とさず、奪った物で家をいっぱいにしよう。我々と運命を共にせよ。財布をひとつにしようではないか。』」
・この諭しは、「財布をひとつにして運命を共にしょう」とならず者集団から迫られることまで予測して、注意を促す用意周到さがあります。財産の私有を許さない悪の共同体にかかわったら最後、抜け出すのは命がけとなります。
−1:15-16「わが子よ。彼らの道を共に歩いてはならない。その道に足を踏み入れるな。彼らの足は悪事に向かって走り、流血をたくらんで急ぐ。」
・平成22年(2010)版、警察庁発行の「犯罪白書」の「共犯関係」の記録が、「平成22年の一般刑法犯について、少年検挙事件の共犯状況を見ると、共犯率は28.3%と成人全体の15.6%に比べて高い。主な罪名別に見ると、強盗、詐欺、窃盗の順に共犯率が高く、強盗及び詐欺では、少年と成人の共犯による事件の構成比が他の罪名に比べて高く、成人の影響を受けた事件が多いことがうかがわれる。」と報告しており、まるで箴言の訓戒を裏書きするようなことが、現代にも起こっていることを物語っています。悪者に誘われたときに、なすべきことを「箴言」は教え、警告しています。
−1:17-19「翼あるものは見ている。網を仕掛けるのは徒労だ。待ち伏せて流すのは自分の血。隠れて待っても、落とすのは自分の命。これが不当な利益を求める者の末路。奪われるのは自分の命だ。」
・「翼あるもの」は鳥です。鳥の見ている前で網を仕掛けても、鳥は逃げてしまうので効果はありません。そのように悪事を行えばやがて露見し、その代償は自分の命です。と箴言は警告しています。パウロは次のように助言しています。
−汽灰螢鵐14:20「兄弟たち、物の判断については子供となってはいけません。悪事については幼児となり、物の判断については大人になってください。」
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