すべて重荷を負うて苦労している者は、私のもとに来なさい。

トップ  >  出エジプト記(完)  >  2003年3月26日祈祷会(出エジプト記2章、モーセの誕生とエジプトからの逃亡)
1.モーセの誕生


・モーセが生まれる前、「ヘブライ人の男児は全て殺せ」との命令がエジプト王から出ていた。
―出1:22「生まれた男の子は、一人残らずナイル川にほうり込め。女の子は皆、生かしておけ。」
・モーセはレビ人の両親から生まれたが、両親の名前は6:20にならないと出てこない。これはモーセが神格化されるのを嫌ったためではないかと思われる(マタイ18:7等を見ると、モーセは神に並ぶ権威を与えられている)。
―出2:1「レビの家の出のある男が同じレビ人の娘をめとった。」
・母親は男の子を生んだが、エジプト人に殺されるのを待つよりも、後事を神に委ねて、子をナイル川に流した。
―出2:2-3「彼女は身ごもり、男の子を産んだが、その子がかわいかったのを見て、三か月の間隠しておいた。しかし、もはや隠しきれなくなったので、パピルスの籠を用意し、アスファルトとピッチで防水し、その中に男の子を入れ、ナイル河畔の葦の茂みの間に置いた」。
・籠はヘブル語では箱舟と同じ語だ。聖書はモーセがノアと同じ様に特別の導きがあったことを暗示する。
―創7:23「地の面にいた生き物はすべて、人をはじめ、家畜、這うもの、空の鳥に至るまでぬぐい去られた。彼らは大地からぬぐい去られ、ノアと、彼と共に箱舟にいたものだけが残った」。
・マタイはイエスも神に命を守られ、エジプトから引き出されたとして、第二のモーセとしての出生を記す。
―マタイ2:13-15「主の天使が夢でヨセフに現れて言った。『起きて、子供とその母親を連れて、エジプトに逃げ、私が告げるまで、そこにとどまっていなさい。ヘロデが、この子を探し出して殺そうとしている。』ヨセフは起きて、夜のうちに幼子とその母を連れてエジプトへ去り、ヘロデが死ぬまでそこにいた。それは『私は、エジプトから私の子を呼び出した』と、主が預言者を通して言われていたことが実現するためであった。」


2.エジプトからの逃亡


・成人したモーセは、同族のヘブライ人が重労働を課せられ、虐待を受けているのを見て激情し、エジプト人の監督を殺してしまう。そして露見を恐れて、エジプトから逃亡する。逃亡の直接原因は殺人だったが、本当の原因は彼がまだ指導者に相応しくないため、ミデアンの荒野での40年の修練の時が与えられたのだと聖書は言う。
―出2:13-14「翌日出て行くと、今度はヘブライ人同志が二人でけんかをしていた。モーセが『どうして自分の仲間を殴るのか』と悪い方をたしなめると『誰がお前を我々の監督や裁判官にしたのか。お前はあのエジプト人を殺したように、この私を殺すつもりか』と言い返したので、モーセは恐れ、さてはあの事が知れたのかと思った」。
・エジプトを逃れたモーセはミデアンの地で、祭司レウエルの保護を受け、娘を与えられて、子を持つ。彼はその子をゲルショム(寄留者)と名付けた。イスラエル人は後に自分たちの事を「放浪の寄留者」と考えた。
―出2:21-22「モーセがこの人のもとに留まる決意をしたので、彼は自分の娘ツィポラをモーセと結婚させた。
彼女は男の子を産み、モーセは彼をゲルショムと名付けた。彼が『私は異国にいる寄留者(ゲール)だ』といったからである」。


3.神の導きの歴史としての出エジプト記

・モーセの出来事は神不在と思える現実の中でも、神の見えざる手が確かに働いていることを示す。
―エジプト王はナイル川を殺戮の道具としたが、神はその川を通して、モーセを救われた。
―殺戮を命じたエジプト王の娘が、父の命令に逆らってモーセを助けた。
―モーセはエジプト王の宮廷で、イスラエルをエジプトから救うための訓練を受ける。
・神は時が満ちた時に、その行動を見えるものとして始められる。私たちは、時が満ちるまでは、見えないものを信じ続ける必要がある。
―出2:23-25「それから長い年月がたち、エジプト王は死んだ。その間イスラエルの人々は労働のゆえにうめき、叫んだ。労働のゆえに助けを求める彼らの叫び声は神に届いた。神はその嘆きを聞き、アブラハム、イサク、ヤコブとの契約を思い起こされた。神はイスラエルの人々を顧み、御心に留められた」。
・イエスの生誕も時が満ちてなったとパウロは理解した。
―ガラテヤ4:4「時が満ちると、神は、その御子を女から、しかも律法の下に生まれた者としてお遣わしになりました。」
プリンタ用画面
友達に伝える
前
2003年3月19日祈祷会(出エジプト記1章、エジプトのイスラエル人)
カテゴリートップ
出エジプト記(完)
次
2003年4月2日祈祷会(出エジプト記3章、モーセの召命)