すべて重荷を負うて苦労している者は、私のもとに来なさい。

トップ  >  イザヤ書  >  2009年8月6日祈祷会(イザヤ54章、解放の歌)
1.再び神の民へ

・イザヤ54章は第二イザヤの死後、弟子たちが書いたものと思われる。主の僕(第二イザヤ)が低められた(処刑された)後、高められた(高挙された)ように(53章)、捕囚として低められたイスラエルもまた国を再建して高められると歌う。最初に現在のイスラエルが、子がない故に離縁された妻の復縁に例えられる。
-イザヤ54:1「喜び歌え、不妊の女、子を産まなかった女よ。歓声をあげ、喜び歌え、産みの苦しみをしたことのない女よ。夫に捨てられた女の子供らは、夫ある女の子供らよりも数多くなると主は言われる」。
・古代社会において不妊は神からの呪い(神が胎を閉じた)と考えられ、女性の恥辱と考えられ、不妊の女性は離縁されても仕方がなかった。ヤコブの妻ラケルも不妊で苦しんだ(創世記30:1-2参照)。その状況を預言者はイスラエルに例える。イスラエルは主が花嫁として下さったのに主を忘れて偶像礼拝に走った(若い時の恥、子を産まない恥)。そのため離縁され、バビロンに捕囚となった(やもめの恥)。その恥を今主がそそがれると預言者は断言する。
-イザヤ54:4-6「恐れるな、もはや恥を受けることはないから。うろたえるな、もはや辱められることはないから。若いときの恥を忘れよ。やもめのときの屈辱を再び思い出すな。あなたの造り主があなたの夫となられる。その御名は万軍の主。あなたを贖う方、イスラエルの聖なる神、全地の神と呼ばれる方。捨てられて、苦悩する妻を呼ぶように、主はあなたを呼ばれる。若いときの妻を見放せようかと、あなたの神は言われる」。
・不貞を犯し離縁された妻が再び主の下に迎え入れられる。捕囚は終わり、解放の時が来たと預言者は歌う。
-イザヤ54:7-8「わずかの間、私はあなたを捨てたが、深い憐れみをもって私はあなたを引き寄せる。ひととき、激しく怒って顔をあなたから隠したが、とこしえの慈しみをもってあなたを憐れむと、あなたを贖う主は言われる」。
・真実に愛する者は真実に怒るが、相手がうなだれ、悔い改めた姿を見て赦す。もうあなたを離縁することはない、これからどのようなことがあろうとあなたを慈しむと主は宣言される。イエスが「天地が滅びても私の言葉は滅びない」と言われた時(マタイ24:35)、このイザヤ54:10を念頭に置かれていた。
-イザヤ54:9-10「これは、私にとってノアの洪水に等しい。再び地上にノアの洪水を起こすことはないと、あのとき誓い、今また私は誓う、再びあなたを怒り、責めることはない、と。山が移り、丘が揺らぐこともあろう。しかし、私の慈しみはあなたから移らず、私の結ぶ平和の契約が揺らぐことはないとあなたを憐れむ主は言われる」。

2.新しいエルサレムの建設へ

・不妊の女の恥をそそぐのは子の誕生だ。子が増える(イスラエルの民が増やされる)から、「天幕の場所を広く取れ」、「住まいの幕を広げよ」と主は命じられる。歴史上多くの教会が人の対立から分裂し、人が散らされてきた。しかし彼らが悔い改め、罪を認める時、神はまた教会に人を集めてくださる。帰国民と同じ体験を私たちもする。
-イザヤ54:2-3「あなたの天幕に場所を広く取り、あなたの住まいの幕を広げ、惜しまず綱を伸ばし、杭を堅く打て。あなたは右に左に増え広がり、あなたの子孫は諸国の民の土地を継ぎ、荒れ果てた町々には再び人が住む」。
・廃墟となったエルサレムも再建される。サファイアで石垣の基が作られ、ルビーで塔が、エメラルドで門が作られる。エルサレムは宝石のような美しい町に生まれ変わるだろうと預言される。
-イザヤ54:11-12「見よ、私はアンチモンを使ってあなたの石を積む。サファイアであなたの基を固め、赤めのうであなたの塔を、エメラルドであなたの門を飾り、地境に沿って美しい石を連ねる」。
・あなたの子たちは主の教えを受け、平和で豊かな生活を楽しむ。もはやエルサレムに攻め入る者はない。
-イザヤ54:13-14「あなたの子らは皆、主について教えを受け、あなたの子らには平和が豊かにある。あなたは恵みの業によって堅く立てられる。虐げる者・・・破壊する者・・・があなたに近づくことはない」。
・もし攻めて来る者がいれば、私がその武器を破壊する。敵はあなたの法廷であなたに裁かれると主は宣言される。
-イザヤ54:15-17「見よ、攻め寄せる者があっても・・・あなたの前に倒れる・・・どのような武器があなたに対して作られても、何一つ役に立つことはない。裁きの座であなたに対立するすべての舌を、あなたは罪に定めることができる。これが主の僕らの嗣業、私の与える恵みの業だ、と主は言われる」。
・最後の預言は成就しなかった。バビロンから解放されたイスラエルはペルシャの支配下に置かれ、次にはギリシャが(セレウコス朝シリア)、更にはローマがイスラエルを攻めて支配者となり、紀元70年にイスラエルはローマによって永久的に滅ぼされた。新しいエルサレムの創造は終末まで待つしかないと聖書は教える。
-ヨハネ黙示録21:1-2「私はまた、新しい天と新しい地を見た。最初の天と最初の地は去って行き、もはや海もなくなった。更に私は、聖なる都、新しいエルサレムが、夫のために着飾った花嫁のように用意を整えて、神のもとを離れ、天から下って来るのを見た」。
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