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1.イスラエル王国の滅亡

・イスラエルはシリアと連合してユダを攻めたが、ユダ王アハズはアッシリアの支援を求め、アッシリアは北王国を攻め、攻防の中で北王国ペカは殺され、ホシェアがアッシリアの支持の元に王となった。隣国エジプトはアッシリアに対抗するためにパレスチナ諸国と同盟を結んだ。イスラエル王ホシェアは当初はアッシリアに服従したが、やがてエジプトとの同盟を楯に、アッシリアに反乱を起こし、アッシリア軍がイスラエルを攻めてきた。
−粁鷁Φ17:3-4「アッシリアの王シャルマナサルが攻め上って来たとき、ホシェアは彼に服従して、貢ぎ物を納めた。しかし、アッシリアの王は、ホシェアが謀反を企てて、エジプトの王ソに使節を派遣し、アッシリアの王に年ごとの貢ぎ物を納めなくなったのを知るに至り、彼を捕らえて牢につないだ」。
・預言者ホセアはイスラエルをエジプトとアッシリアの間を動き回る愚かな鳥と揶揄する。
−ホセア7:11「エフライムは鳩のようだ。愚かで、悟りがない。エジプトに助けを求め、あるいは、アッシリアに頼って行く」。
・アッシリアは三年間の攻防の後にサマリアを滅ぼし、その住民を捕虜として自国に連れ去った。
−粁鷁Φ17:5-6「アッシリアの王はこの国のすべての地に攻め上って来た。彼はサマリアに攻め上って来て、三年間これを包囲し、ホシェアの治世第九年にサマリアを占領した。彼はイスラエル人を捕らえてアッシリアに連れて行き、ヘラ、ハボル、ゴザン川、メディアの町々に住ませた」。
・前721年にイスラエル王国は滅んだ。イスラエル滅亡の原因は世界史的には、エジプトとアッシリアの大国にはさまれた小国の外交政策の失敗であった。しかし列王記記者はそこに神の裁きを見ている。
−粁鷁Φ17:7-8「こうなったのは、イスラエルの人々が、彼らをエジプトの地から導き上り、エジプトの王ファラオの支配から解放した彼らの神、主に対して罪を犯し、他の神々を畏れ敬い、主がイスラエルの人々の前から追い払われた諸国の民の風習と、イスラエルの王たちが作った風習に従って歩んだからである」。

2.イスラエルは何故滅んだのか

・列王記の中には「主の目に悪とされることを行った」と言う表現が31回も出てくる。神の民として選ばれながら従わなかった歴史をイスラエルは繰り返して来た。だから裁かれたのだと列王記記者は訴える。
−粁鷁Φ17:16-18「彼らは自分たちの神、主の戒めをことごとく捨て、鋳像、二頭の子牛像を造り、アシェラ像を造り、天の万象にひれ伏し、バアルに仕えた。息子や娘に火の中を通らせ、占いやまじないを行い、自らを売り渡して主の目に悪とされることを行い、主の怒りを招いた。主はイスラエルに対して激しく憤り、彼らを御前から退け、ただユダの部族しか残されなかった」。
・イスラエル王国の滅亡はユダ王国にとって真摯な警告のはずであった。しかし、ユダは悔改めることをしなかった。それゆえ主はユダをも滅ぼされたと、バビロンの地で暮らす亡国の祭司たちは後悔の思いで述べている。
−粁鷁Φ17:19-20「ユダもまた自分たちの神、主の戒めを守らず、イスラエルの行っていた風習に従って歩んだ。主はそこでイスラエルのすべての子孫を拒んで苦しめ、侵略者の手に渡し、ついに御前から捨てられた」。
・選びは祝福であると同時に責任だ。私たちもまた同じ責任の中にある。
−ガラテヤ1:10「今私は、人に喜ばれようとしているのか、それとも、神に喜ばれようとしているのか。あるいは、人の歓心を買おうと努めているのか。もし、今もなお人の歓心を買おうとしているとすれば、私はキリストの僕ではあるまい」(口語訳)。
・アッシリアは支配地の住民を連れ去れ、別の地から住民を連れてきてそこに住まわせた。アッシリアに連れ去れた住民は同化し民族性をなくし、残った住民は移住の異民族と混血し、新しい民族サマリア人が生まれてくる。
−粁鷁Φ17:24-33「アッシリアの王はバビロン、クト、アワ、ハマト、セファルワイムの人々を連れて来て、イスラエルの人々に代えてサマリアの住民とした・・・彼らは主を畏れ敬ったが、自分たちの中から聖なる高台の祭司たちを立て、その祭司たちが聖なる高台の家で彼らのために勤めを果たした。このように彼らは主を畏れ敬うとともに、移される前にいた国々の風習に従って自分たちの神々にも仕えた」。
・このサマリア人は生き残ったユダヤ人と犬猿の仲になる。イエスの時代、ユダヤ人はサマリア人とは交際しなかった。ヨハネ4章「サマリアの女の話」、ルカ10章「良きサマリア人のたとえ」もこの歴史を理解しないと真意は伝わらない。
−ヨハネ4:9 「サマリアの女は『ユダヤ人のあなたがサマリアの女の私に、どうして水を飲ませてほしいと頼むのですか』と言った。ユダヤ人はサマリア人とは交際しないからである」。
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