すべて重荷を負うて苦労している者は、私のもとに来なさい。

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1.ソロモンの祈り


・王位に就いたソロモンは、感謝のために、主に献げ物を捧げた。犠牲の動物1千頭という大掛かりなものだった。
―砧鷁Φ3:4「王はいけにえをささげるためにギブオンへ行った。そこに重要な聖なる高台があったからである。ソロモンはその祭壇に一千頭もの焼き尽くす献げ物をささげた」。
・主はその献げ物を喜ばれ、夢でソロモンに現れ、「願うものを何でも与えよう」と言われた。ソロモンが願ったのは、民を正しく治めるための知恵であった。ここにいるソロモンは自己の若さを知る謙遜な王である。
―砧鷁Φ3:5-9「その夜、主はギブオンでソロモンの夢枕に立ち『何事でも願うがよい。あなたに与えよう』と言われた。ソロモンは答えた『あなたの僕、私の父ダビデは忠実に、憐れみ深く正しい心をもって御前を歩んだので、あなたは父に豊かな慈しみをお示しになりました。またあなたは・・・その王座につく子を父に与えられました。・・・しかし、私は取るに足らない若者で、どのようにふるまうべきかを知りません。・・・民は多く、数えることも調べることもできないほどです。どうか、あなたの民を正しく裁き、善と悪を判断することができるように、この僕に聞き分ける心をお与えください。そうでなければ、この数多いあなたの民を裁くことが、誰にできましょう』」。
・主はソロモンのこの謙遜な願いを喜ばれ、彼を祝福し、願う知恵を与えると約束された。
―砧鷁Φ3:10-12「主はソロモンのこの願いをお喜びになった。神はこう言われた『あなたは自分のために長寿を求めず、富を求めず、また敵の命も求めることなく、訴えを正しく聞き分ける知恵を求めた。見よ、私はあなたの言葉に従って、今あなたに知恵に満ちた賢明な心を与える。あなたの先にも後にもあなたに並ぶ者はいない』」。
・さらにソロモンが求めなかった富と栄光も与えると約束された。
―砧鷁Φ3:13-14「私はまた、あなたの求めなかったもの、富と栄光も与える。生涯にわたってあなたと肩を並べうる王は一人もいない。もしあなたが父ダビデの歩んだように、私の掟と戒めを守って、私の道を歩むなら、あなたに長寿をも恵もう」。


2.ダビデとソロモン〜2代目の限界


・知恵の具体例が3:16以下の子をめぐる二人の母親の争いだ。二人の女は共に子は自分の子だと言い争った。ソロモンは言った「決着がつかないなら子を二つに裂き、双方に半分ずつ与えよ」と。
―砧鷁Φ3:23-25「王は『剣を持って来るように』と命じた。王の前に剣が持って来られると、王は命じた『生きている子を二つに裂き、一人に半分を、もう一人に他の半分を与えよ』」。
・この時、一人は「この子を生かしてあの女に与えて下さい」と言い、他は「この子を半分に裂いて私にも下さい」と言った。ソロモンは子を生かしたまえと願った女に子を与えた。民はソロモンの知恵を賞賛した。
―砧鷁Φ3:27-28「王はそれに答えて宣言した『この子を生かしたまま、先の女に与えよ。この子を殺してはならない。その女がこの子の母である』。王の下した裁きを聞いて、イスラエルの人々は皆、王を畏れ敬うようになった。神の知恵が王のうちにあって、正しい裁きを行うのを見たからである」。
・子を生かすように求めた女が母親であるかはわからないが、親としてよりふさわしいのは事実だ。自己を犠牲にしても子を生かすのが愛だ。イエスはその愛を示された故に言われた『ソロモンに勝るものがここにいる』と。
―マタイ12:42「南の国の女王は裁きの時、今の時代の者たちと一緒に立ち上がり、彼らを罪に定めるであろう。この女王はソロモンの知恵を聞くために、地の果てから来たからである。ここに、ソロモンに勝る者がある」
・1-2章のソロモンは、敵対者たちを粛清し権力基盤を固めていく冷酷な政治家であるが、3章では民のために仕えることを願う謙遜な王がいる。双方ともソロモンであり、やがて前者のソロモンが強くなり、国は揺らいでいく。
―砧鷁Φ11:6「ソロモンは主の目に悪とされることを行い、父ダビデのようには主に従い通さなかった」。
・ソロモンはダビデと異なる。新約聖書にはダビデの名は58回引用され、ソロモンは10回だ。
―ソロモンは王国を創設したのではなく、父から継承した。二代目の限界(苦労せずに手に入れた)を彼は持つ。
―彼の建てた建物(王宮や神殿)は民の要求に応えたものではなく、自分のためであった。
―彼の国土建設は圧制的な課税と強制労働によって為されている。ゆえにソロモン死後、民は反乱し、王国は分裂した。彼は民に仕えるのではなく、民を支配した。
―彼は主を信じたが、同時に他の神々をも拝んだ。
・その限界の中で列王記3章を読むことが必要だ。ソロモンは結果的に必要以上のものを求めて、その報いを受けた。
―汽謄皀6:7-8「私たちは、何も持たずに世に生まれ、世を去るときは何も持って行くことができないからです。食べる物と着る物があれば、私たちはそれで満足すべきです」。
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