すべて重荷を負うて苦労している者は、私のもとに来なさい。

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1.敵対者を排除していくソロモン


・ダビデは死期が近づくと、ソロモンを呼び、王国の安定に危険なヨアブとシムイの二人を処刑せよと遺言した。
―砧鷁Φ2:5-9「あなたは、ツェルヤの子ヨアブが私にしたことを知っている。彼がイスラエルの二人の将軍、ネルの子アブネルとイエテルの子アマサにしたことである。ヨアブは彼らを殺し、平和な時に戦いの血を流し、腰の帯と足の靴に戦いの血をつけた。それゆえ、あなたは・・・彼が白髪をたくわえて安らかに陰府に下ることをゆるしてはならない。・・・また、あなたのもとにはバフリム出身のベニヤミン人ゲラの子シムイがいる。彼は私がマハナイムに行ったとき、激しく私を呪った。・・・あなたは彼の罪を不問に付してはならない。あなたは知恵ある者であり、彼に何をなすべきか分かっているからである。あの白髪を血に染めて陰府に送り込まなければならない。」
・ヨアブはダビデの中心であったが、彼の手は血にまみれており、また先にはアドニヤの陰謀に加担した。ソロモンはヨアブが祭壇に逃れて助命を請うても赦さずこれを殺した。
―砧鷁Φ2:31「王は言った『彼の言うとおりにせよ。彼を打ち殺して地に葬れ。こうして、ヨアブが理由もなく流した血を私と私の父の家からぬぐい去れ』」。
・またサウルの血筋であるシムイを言いがかりをつけて処刑した。
―砧鷁Φ2:44「王はシムイにこう言った『お前は私の父ダビデに対して行ったすべての悪を知っているはずだ。お前の心はそれを知っている。主がお前の悪の報いをお前自身の頭にもたらしてくださるように』」。
・さらに彼は、父ダビデの側女を求めた兄アドニヤをも処刑した。前王の側女を求めることは、王位を求めることであり、アドニヤはあまりにも愚かであった。
―砧鷁Φ2:23-24「ソロモン王は主にかけてこう誓った『アドニヤがこのような要求をしてもなお生きているなら、神が幾重にも私を罰してくださるように。私を揺るぎないものとして、父ダビデの王座につかせ、お約束どおり私のために家を興された主は生きておられる。アドニヤは今日死なねばならない』」。
・また自分を見限り、アドニヤ側についた祭司アビアタルもアナトトに追放した。
―砧鷁Φ2:26「王はまた祭司アビアタルにこう言った『アナトトの自分の耕地に帰るがよい。お前は死に値する者だが、今日、私はお前に手を下すのを控える。お前は私の父ダビデの前で主なる神の箱を担いだこともあり、いつも父と辛苦を共にしてくれたからだ』」。


2.政治と神の主権


・こうしてソロモンは自分の地盤を固めた。ソロモンは国の平和と安全を守るためであれば、ためらうことなく敵を殺す。彼は王としては果断でかつ冷酷であった。
―砧鷁Φ2:22「ソロモンは母に答えた『どうしてアドニヤのためにシュネムの女アビシャグを願うのですか。彼は私の兄なのですから、彼のために王位も願ってはいかがですか。祭司アビアタルのためにも、ツェルヤの子ヨアブのためにもそうなさってはいかがですか』」。
・神はご自分の民を守るために、時には無慈悲とさえ思われる政治的手段さえも用いられる。
―敗者であるのに父の側女を妻に迎えるよう求める愚かなアドニヤが王になれば、国は外敵に荒らされ、民は苦しむ。
―ヨアブやシムイのような不満分子を排除しない時、国は分裂し、それはダビデ王家の存続を危うくする。
・神は悪をも善に変える力を持たれる。その結果、ダビデの家系が守られ、その末から御子が生まれた。
―マタイ1:6-17「ダビデはウリヤの妻によってソロモンをもうけ、ソロモンはレハブアムを・・・ヤコブはマリアの夫ヨセフをもうけた。このマリアからメシアと呼ばれるイエスがお生まれになった。・・・アブラハムからダビデまで十四代、ダビデからバビロンへの移住まで十四代、バビロンへ移されてからキリストまでが十四代である」。
―ヨハネ黙示録22:16「私、イエスは使いを遣わし、諸教会のために以上のことをあなたがたに証しした。私は、ダビデのひこばえ、その一族、輝く明けの明星である」。
・ボンヘッファーは、私たちは自分の良心に従うよりも神の御心に従って行為すべきだと言う。ナチを逃れてきたユダヤ人をかくまうために、警官にうそを言うことは許される。神は私たちの悪をも善に変えてくださる。
―ボンヘッファー「獄中書簡」から「人は自分たちの困窮の中で神に行き、助けを懇願し、幸福やパンを乞い、病気,罪、そして死からの救いを求める。彼らは、キリスト者も異教徒も皆そうする。人々はご自身の困窮の中におられる神に行き、神が貧しく、辱められ、枕する所も、パンも持たないことを発見し、彼が罪と弱さと死に呑み込まれているのをみる。キリスト者は、苦しみの中にある神の傍らに立つ。神は困窮の中にいるすべての人間の所に行き、彼のパンをもって体と心を満ちたらせ、キリスト者と異教徒のために十字架の死を死に、彼らのいずれをも赦す」
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